【マーリンズ3−7パドレス】サンディエゴ/ペトコパーク、9月20日(日本時間21日)
シーズン終盤に一気にギアを上げたパドレス。その強力な救援陣で、松井裕樹(30)が重要な戦力となっている。防御率1.90をマークし、メジャー3年目で自己最多投球回の更新も目前。シーズン序盤は大差のビハインドや複数イニングを担っていた左腕が、ポストシーズン進出を争う現在は僅差のリードやビハインドでも終盤を託されるまでに役割を高めた。
シーズン佳境、パドレスの勢いは際立っている。
- 9月6日ヤンキース戦から8連勝
- 9月14日のロッキーズ戦に8-7で勝ち、8連勝
- 9月15日のロッキーズ戦に3-9で敗戦
- 9月16日から再び5連勝
- 9月6日以降は14試合で13勝1敗
8連勝は6日のヤンキース戦で4-3と勝利してスタートした。その後、ナショナルズを3連戦でスイープ。11~13日のジャイアンツ3連戦も全勝し、14日のロッキーズ戦まで8連勝を伸ばした。15日に同カードで敗れたが、翌16日に9-3で勝利すると、17日は9-2。18日から本拠地へ戻り、マーリンズに8-2、7-6、7-3と3連勝した。20日の勝利で再び5連勝となった。
松井もこの快進撃を救援陣から支えている。20日は登板しなかったが、19日のマーリンズ戦では6-5の七回に登板。2/3回1安打1四球で一、三塁とし、エイドリアン・モレホン(27)に交代したが、無失点だった。
8月10日から11試合連続無失点。9月8日のナショナルズ戦で1失点したが、その後は再び6試合連続無失点としている。
- 8月10日~9月4日:11試合連続無失点
- 9月8日ナショナルズ戦:2/3回1失点
- 9月9日~19日:6試合連続無失点
【松井の今季成績】
- 51試合、61回2/3
- 防御率1.90
- 6試合連続無失点を継続中
- 昨季の自己最多の63回1/3まであと1回2/3
今季は左内転筋の負傷で開幕を負傷者リストで迎え、5月5日に復帰した。それでも61回2/3まで投球回を積み上げた。メジャー3年目で自己最多更新まであと1回2/3。防御率1点台という質だけでなく、負傷による出遅れがありながら自己最多に迫るイニング数を投げている点でも、量的な貢献は大きい。
そして、総合的な貢献度を示すWAR(代替可能な選手と比べ、チームの勝利をどれだけ上積みしたかを示す指標)に注目したい。
・松井裕樹:bWAR 2.0
・アロルディス・チャップマン:bWAR 1.9
ベースボール・リファレンス版では、松井のbWAR2.0でレッドソックスのアロルディス・チャップマン(38)を上回っている。チャップマンは今季52試合で34セーブ、防御率1.95、50回2/3で68三振。38歳の今季もオールスターに選出され、守護神としてトップクラスの成績を残している。役割が異なるため単純比較はできないが、実際の失点抑止などを反映するbWARでは松井も高い評価を受けている。
そして今季の価値を考える上で見逃せないことが、任される局面の変化だ。
5月の復帰直後は、複数イニングや大差のビハインドが中心だった。5月の8登板中、6試合で2イニング以上を投げ、8日のカージナルス戦では5点ビハインドから2回2/3を任された。
「僕は名前が呼ばれたときに投げるだけ。とにかく無失点を続ければ、モレホンとミラーが連投できょうは投げさせない、とチームが判断したときに自分の名前が選択肢に挙がるようにゼロを続ける」
シーズン序盤にそう誓っていたように首脳陣の信頼を勝ち取った。
複数イニングや回またぎで貢献し続け、重圧の場面での起用に役割は変化した。
試合状況の重要度を数値化するレバレッジ・インデックス(LI)にも変化が表れている。簡単に言えば、走者や点差を踏まえてプレッシャーの大きさを表す指標だ。LIは1.0が平均。ファングラフスでは0.85未満をローレバレッジ、2.0以上をハイレバレッジと分類する。数字が高いほど1球、一打が勝敗に与える影響が大きい局面となる。
- 5月:8登板中6試合がLI 0.85未満。LI 2.0以上は0試合
- 6月9日:LI 2.68。同点の延長11回、無死二塁で登板
- 7月19日:LI 2.25。5点リードの四回、無死満塁で登板
- 8月26日:LI 3.18
- 8月30日:LI 2.57
- 9月13日:LI 1.77。九回を無失点で今季初セーブ
- 9月19日:LI 1.73。1点リードの七回を無失点
5月はローレバレッジ中心だった起用が、6月以降は接戦での起用が増加。特に8月以降は勝敗への影響が大きい場面を任される機会も増えた。13日のジャイアンツ戦では九回を無失点に抑えてメジャー2度目となる今季初セーブ。19日は1点リードの七回を託された。
パドレスは20日の勝利で87勝69敗。ポストシーズン進出へのマジックは「2」となった。2024、25年に続いて進出すれば、3年連続のポストシーズンは球団史上初となる。
パドレスはワイルドカード(WC)争いでカブスと87勝69敗で並ぶが、今季の直接対決で1勝5敗と負け越し、同率の場合はWC2位となる。3位フィリーズが1ゲーム差で迫る一方、レギュラーシーズンは残り6試合。2球団を上回ってWC1位となれば、ワイルドカード・シリーズ(3回戦制)をサンディエゴで開催できる。
9月6日から14試合で13勝1敗。その真っただ中で、松井は6試合連続無失点を続けている。大差の展開で複数回を担ったシーズン序盤から、ポストシーズン争いの接戦を任されるなどブルペンでの序列は上がっている。さらに負傷で出遅れながら自己最多投球回の更新も目前に迫る。質、量、そして任される局面の重要度。複数の側面から、松井のパドレスにおける価値が高まっている。
MLBの最新ニュースを見逃さない!
- 【毎週日本時間金曜配信】日本語版ニュースレターに登録
- 【自分のスタイルでMLBを楽しむ】日本語公式アプリをダウンロード
- 【2026年より開設!】MLB Japan公式Youtubeチャンネル
