2死一塁。フリーマンを空振り三振に仕留めると松井は飛び跳ねるようにマウンドを降り、グラブをバシンとたたいた。上位打線を0点で抑え、2点ビハインドを保ち、勝利への望みをつないだ。
「カードの勝ち越しがかかっていて、できなかったのでチームとして悔しい試合でした」
1勝2敗で同地区のライバル対決は負け越し。勝てばゲーム差なしにできるチャンスだったが、2ゲーム差に広がった。松井自身は第1戦の借りを返す、無失点ピッチングでリベンジした。
6月9日の第1戦では、4−3とリードしている五回に2番手で登板。キム・ヘソンにライト線への同点タイムリー二塁打を許すなど2安打1失点だった。この日は、先頭のキムをセンターフライに打ち取り、迎えた大谷は空振り三振。試合前時点で対戦打率.500(6打数3安打)とされていたが、秘策を持って挑んだ。
1球目。内角低め、ストライクゾーンのギリギリで空振りを奪った。キャンプ中から取り組んでいたツーシームを公式戦に入って、初めて投じた。その後は、外角中心にスライダーを集め、バットに空を切らせた。「いやあ、効いたのか、どうなんですかね。(効果は)分からないです」。これまで大谷との対戦にはなかった配球で2アウト目を奪った。
ベッツにはスプリットをレフト前ヒット。しかし次打者のフリーマンは、内角低めのスプリットで空振り三振に仕留めた。
パドレスは13連戦の最終戦だった。6月8日はミルウォーキーでのブルワーズ戦後、サンディエゴに戻るチャーター機のタイヤがパンクするアクシデントが発生。出発が約5時間遅れ、自宅への到着は深夜だった。連戦に加え、予期せぬ事態が発生し、疲労は増した。12日は遠征地のアリゾナ州フェニックスで休日。そして13日からは、再び13連戦を迎える。しかも、ダイヤモンドバックス3連戦、ドジャース4連戦と同地区のライバルとの対戦が続く。救援投手陣の負担も増すが、一致団結して乗り越える。
「本当にみんなが(誰かしら)毎日投げているので、すごいなって思います。本当に負担を分け合ってやっている、というか。(リリーフ投手陣)8人でなんとかこなしていく、ピッチャー全員でなんとか乗り切れればなって思っています」
クラブハウスで荷作りと食事を済ませ、アリゾナへ移動した。ドジャース追撃と地区優勝争いへ、パドレスは前半戦の山場を迎える。
