【コラム】松井裕樹のメジャー3年目、新たな役割で存在感示す

5:02 AM UTC

メジャー3年目は新しい役割をこなし、進化している。パドレスの松井裕樹(30)は32試合(43回)を投げ、防御率2.30としている(8月5日終了時点)。過去2年と大きく違うことは、イニングまたぎと複数イニングを任される割合が増えた、ということだ。そして、その新たな役目でチームの期待に応えている。

32試合でイニングまたぎは18度、1回1/3以上が16度、2イニング以上が9度ある。

「まあ、僕は名前が呼ばれた場面でいくしかないですからね」

そう笑い、新たな役割での充実とやりがいをうかがわせた。

日本時代、楽天のクローザーとして通算236セーブを挙げた。メジャー移籍後は、1セーブを挙げているが、役割は多岐にわたる。僅差のビハインド、先発が早期降板した際の2番手投手としての複数イニング、左打者を迎えるイニング途中のピンチ。あらゆるベンチの要求に応えている。

基本的にメジャーは、ブルペンでウォーミングアップを開始し、強度の高い投球練習に移行した場合は試合で投げる。準備が整ったにもかかわらず、やっぱり投げない、ということは珍しい。リリーフ投手たちの負担と疲労を通年で管理するためだ。だが、今季の松井はまれに『準備完了したけど投げなかった』という負担を強いられている。それだけ、いかなる状況でも起用の選択肢になっているからだ。ベンチとしては、頼りになる存在だ。

「(ブルペンのコーチから)次、お前が投げる順番だけど大丈夫か?って。大丈夫?って聞かれたら、(選手としては)大丈夫しか答えはないじゃないですか(笑)」

タフな状況も乗り越え、松井は中継ぎ投手陣で序列を上げている。パドレスの救援陣は、勝利継投が盤石だ。絶対的守護神のメイソン・ミラー(27)が45試合で4勝1敗、28セーブ、防御率0.76。47回1/3で88三振を奪い、圧倒的な成績を残している。セットアッパーを務める左腕エイドリアン・モレホン(27)は52試合で8勝2敗、2セーブ、防御率3.00。右腕ジェレマイア・エストラーダ(27)は右膝の炎症による離脱から復帰し、25試合で防御率3.80、23回2/3で28三振を記録している(成績は8月5日終了時点)。勝ち試合の終盤を担っていたジェイソン・アダム(35)は、右肩の張りで6月30日から負傷者リスト入りしている。離脱前は36試合で2勝2敗、2セーブ、防御率2.51の好成績だった。

「1点ビハインド(の展開)や後ろの今3人(ミラー、モレホン、エストラーダ)の次に(自分の)名前が挙がってくるように」

負荷の高い登板に備え、回復方法を見直した。遠征地では、目覚めても一定の時間までベッドから出ないように努めている。

「今までは朝起きちゃって、起きたら行動したくなるじゃないですか。(今季は)何時までは、カーテンも開けないし、起きててもベッドから動かない。(部屋を)明るくしないです」

その日、球場でのトレーニングメニューやケアの時間を逆算して、活動を開始するタイミングを決めているという。2月には左内転筋を痛め、メジャー復帰は5月だった。パドレスはワイルドカード争いで圏内まで2ゲーム差につけている。ポストシーズン進出に向け、松井はあらゆる状況のリリーフに備え、最善を尽くす。