プレラーGM、パドレスの次期監督探しと自身の去就について語る

October 15th, 2025

シカゴで全てが急停止したとき、カブスとの緊迫したワイルドカードシリーズで敗れ、パドレスの大きな野望に満ちた今季が苦い結末を迎えたそのとき、A.J.プレラーGMは最初の予感を抱いたという。

マイク・シルト監督は、数日間の精神的リセットとカロライナへの帰省を求めた。長いシーズンを戦い抜いた疲労が色濃いことは伝わってきた、とプレラーGMは振り返る。9日後、シルトはパドレス監督を退く意向をプレラーに伝えた。この知らせは14日に正式発表され、野球界の多くを驚かせたが、プレラーGMにとっては想定内だった。

「ショックというより、驚きだった、という感覚に近い」と語った。

プレラーは14日、シーズン終了後そしてシルトの退任決断後では初めてメディア対応に臨んだ。以下はその主な発言である。

シルト退任について
プレラーGMは40分以上にわたり説明と質疑に応じた。GM在任中でも最長級の会見となり、昼食の予定(相手はシルト前監督)を遅らせるほどだった。

「今回は彼のおごりだよ」とプレラーは冗談を飛ばした。

プレラー体制では監督交代のペースが速い。次の監督は在任12年で6人目となる。過去には監督とGMの不協和音が報じられた例もあるが、今回に限っては、少なくともシルトの退任書簡とプレラーGMの言葉からはそれは見えない。両者は円満に区切りをつけつつある。

シルトの退任は、プレラーGMにとってこそ「ショックではなかった」かもしれないが、周囲には衝撃だった。シルトは球団史上初めて2年連続で90勝シーズンを達成し、指揮した2年間はいずれもポストシーズン進出を果たしていた。それでも退任の書簡では「シーズンを通じた過酷な戦いが、精神的にも肉体的にも感情的にも大きな負担となった」とつづっている。

同GMはその決断をこう理解している。
「マイクは自分の立場から、次に何をするかはまだ分からないが、少し立ち止まって休む時間が必要だと率直に話してくれた」

会見の冒頭でプレラーGMはこう述べた。
「マイクがこの4年間、パドレスの一員として、特にこの2年は監督として残してくれた功績に心から感謝している。チームが多くの勝利を重ねられたのは、彼の貢献が大きい」

新監督探しへ
プレラーGMは会見の冒頭でシルトへの感謝を述べた後、すぐに次のテーマへと移った。パドレスには新たな監督が必要だ。

「きょうから候補者リストの作成と面接の準備を進める。重要なのは、質の高い候補を集め、慎重にプロセスを進めることだ」と語った。

プレラーGMは、監督人事に期限を設けない考えを示し、すでに複数の候補者から打診が来ていると明かした。現在、指揮官の空席が8球団あり、2025年に勝率.500を上回ったのはパドレスだけ。主力の多くは26年も残る見込みだ。

「これは本当に魅力的な仕事だ」とプレラーは語った。

「毎年およそ350万人が球場に来てくれる。野球界でも屈指の雰囲気だ。素晴らしい組織で、選手を育て、才能ある選手たちをそろえ、ポストシーズンに進む。これまで世界一のない街でワールドシリーズを勝ち取る。その挑戦だ」

新監督の選考に関わるメンバーを問われると、プレラーGMは球団全体を通してのプロセスだと強調した上で、自身とアシスタントGMのジョシュ・スタイン、CEOのエリック・グループナー、会長のジョン・サイドラーの名を挙げた。

プレラーの契約状況
前提として、プレラーGM自身の現行契約は2026年まで。その先は不透明だ。契約延長の交渉開始について問われると「それは私とオーナーシップの間で進める話だ。今後その対話をしていく」と述べるにとどめた。

プレラーGMは現在の職務への愛着を重ねて表明しつつ、すぐに今オフの課題へ話題を移した。監督人事を含め、重要な決定がいくつも控えているからだ。

「私はパドレスとサンディエゴを愛している。過去10年で、より成功した球団の一つと言える場所にたどり着くまでの歩みに加われたことを誇りに思います。まだやり残した仕事があるのは分かっている。このオフにジョン(スタイン・アシスタントGM)やフロントのみんなと話すのを楽しみにしている。ただ、やることは多い。良いチームが戻ってくるし、私と編成部門の焦点は常に、優勝できるチームをつくることにある」