「明日はスーツで」ジャッジの号令とHRでヤンキース快勝

ヤンキースは開幕6勝1敗と絶好調

April 3rd, 2026

マーリンズ2-8ヤンキース】ニューヨーク/ヤンキースタジアム、4月3日(日本時間4日)

「明日はスーツで」

ヤンキースタジアムでのホーム開幕戦を前に、アーロン・ジャッジが深夜にチームメートへ送ったメッセージだった。シャツとスラックスはシワひとつなく、靴は光るほど磨くように、と。

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まさに世界屈指のビジネス街であるマンハッタンと、ヤンキースの本拠地ブロンクスの融合といったところだろうか。ヤンキースの選手たちは、一流のビジネスマンのように出勤し、見事に仕事を完遂した。

それを牽引したのが、発案者のジャッジだ。初回に逆転の2ランを放ち、試合の流れを引き戻した。

本塁打を含む3打点を挙げたベン・ライスは「またキャプテンが流れを作った。全員が盛り上がって、その勢いをフィールドの上でも続けられた」と語った。

初回に1点を先制されたが、ジャッジはユーリー・ペレスのスライダーを捉え、左翼席へ今季第3号。ヤンキースはその後、主導権を握り、球団史上でも屈指の好スタートを継続した。

ここまで6勝1敗と絶好調。これより良い成績だったのは1933年の7連勝のみ。支配的な投手陣、勝負強い打撃と攻守における機動力が光る。直近ではリーグ優勝を果たした2024年にも最初の7試合で6勝していた。

現在のヤンキースタジアムでのホーム開幕戦の成績はこれで通算12勝6敗。ジャズ・チザムJr.とホセ・カバジェロがそれぞれ2盗塁を決め、ジャッジ自身も盗塁を記録。「これ以上ない一日だった」と振り返った。

「このファンの前で打席に立つのは特別。4月でも10月でも関係ない。これ以上の場所はない」とジャッジはいう。

マーリンズ先発のペレスは制球に苦しみ、4イニングで6四球。二回には満塁で98.8マイル(約159キロ)の速球をジャッジの右手に当てた。ジャッジは顔をしかめながら一塁へ。2018年7月に同じ球場で死球を受けて、負傷離脱しており、「同じように手首を折ったことがあるので、それが一番心配だった」と語った。

ヤンキース先発ウィル・ウォーレンは春先からの好調を維持し、フォーシームとシンカーを中心にリードを守った。5回2/3を投げ、ザビエル・エドワーズとオーウェン・カイシーにそれぞれソロ本塁打を許したのみ。4安打、2失点、6三振、無四球で今季初勝利を挙げた。

「ソロ本塁打だけでは負けない。早いカウントから攻めれば有利になりやすい」とウォーレンは語った。

これで、ヤンキース投手陣は開幕7試合でわずか8失点。1993年ブレーブス、2002年ジャイアンツと並ぶ最少記録だ。先発投手は全試合で2失点以下に抑えている。

「まだ序盤だが、素晴らしいスタート。いつだって勝ち星は貴重だ。投手だけでなくチーム全体のプレーも良い」とアーロン・ブーン監督は評価した。

終盤の突き放しの主役となったのはライス。最初の3打席は三振したが、その後巻き返した。

七回には打球速度110.9マイル(約178.5キロ)の本塁打を右翼へ放ち、八回には右翼スコアボード直撃の2点二塁打。今季出場した6試合すべてで安打を記録しており、22打数9安打(.409)と好調だ。

「ベニーは本当に打てる。中軸を長く担う打者になると思う」とブーン監督は評価している。

昨年はそこまで結果に結びつかなかったが、強い打球を多く打っていたことを球団は高く評価。運に見放されていただけだと見ており、今年は飛躍を期待している。

「去年は運が悪かった。常に強い打球を打つし、良いカウントを作るし、悪い球にもあまり手を出さない。500打席与えられれば大きく成長するはず」とジャッジも期待を語った。

今のところライスは速球にもスライダーにも、そして“スーツ着用”という突然の要求にも臨機応変に対応している。

「いくつか選択肢はあった。キャプテンは時々こういうことを言うから、スーツを用意しておかないといけないと1年目で学んだよ」とライスは笑顔で語った。