ジャッジ、球団史5位に並ぶ通算358号

チームは敗れ連勝が7でストップ

August 31st, 2025

ホワイトソックス3-2ヤンキース】シカゴ/レートフィールド、8月31日(日本時間9月1日)

長年にわたり、ヤンキースの通算本塁打ランキングは、ベーブ・ルース、ミッキー・マントル、ルー・ゲーリッグ、ジョー・ディマジオ、ヨギ・ベラというレジェンドによって固められていたが、そこに、ついに割ってはいる選手が現れた。

アーロン・ジャッジがホワイトソックスとのシリーズ最終戦で、通算358号目(今季43号)をマーク。球団史上5位のベラに並んだ。

「ヨギがどんな風にプレーしていたか、そして彼にとってヤンキースの一員であることがどれほど大きな意味を持っていたかはよく知られている。僕もまったく同じ気持ちだ。このユニフォームを着ることを誇りに思うし、そのリストに名前を載せられるのは本当にすごいことだ」とジャッジは語った。

ヤンキースは、元チームメイトのマイク・トークマンの2ランを阻止するホームランキャッチもあり、ホワイトソックスを突き放せず。八回にティム・ヒルがレニン・ソーサに決勝弾を浴び、連勝が7で止まった。

ナショナルズとホワイトソックスという地区最下位チーム相手だったとはいえ、今回の7連勝は内容も投打で圧倒的。直近8試合で60得点、22失点とし、先発投手陣は46イニングで防御率1.57(自責点8)を記録している。

このような戦いをより強力な相手にも見せられるかどうかが最後の1カ月で試される。1日オフを挟んで、その後はアストロズ、ブルージェイズ、タイガース、そしてライバルのレッドソックスと、優勝争いにいる強豪との対戦が続く。

「シーズンもいよいよ大詰めだ。強いチームと戦ってこそ、自分たちがどんなチームかが分かる。ポストシーズンに向けて最終盤に差し掛かる今こそ、それが一番大事なんだ」とジャッジは語った。

ジャッジは比較的静かな8月を過ごした。右前腕屈筋の張りで出場を制限され、指名打者として復帰。本来の感覚を取り戻すのに時間がかかったが、ここ2試合で2本塁打を放ち、調子をあげて9月に突入する。

初回の本塁打に加え、三回には二塁打、五回には安打を加え、サイクルヒットまで三塁打のみという複数安打の活躍を見せた。「確実に調子が戻ってきている。彼は必ず本来の状態に到達する」とアーロン・ブーン監督も信頼を語る。

本塁打数でヤンキースの歴代5位に並んだジャッジが次に見据えるのは、361本のディマジオ。3位のゲーリックは493本、そこからは、マントル(536)、ルース(659)とかなり遠くなっていくが、今季中の単独4位入りは射程圏内だ。

2013年にドラフト1巡目(全体32位)でヤンキースに指名されたジャッジは、ベラと多くの時間を過ごす機会はなかったと語ったが、周囲からレジェンドの話をたくさん聞いたという。

「彼は特別な人物だった。多くのベテラン選手たちが、スプリングトレーニングで彼と話をして、彼のエピソードを聞けることが最高の思い出の一つだと語っていた。いつも笑顔を絶やさなかったそうだ」とジャッジは語った。

デレク・ジーターは、2009年にヤンキースがワールドシリーズを制した際(自身5度目の優勝)、ベラが10個のリングとともに「まだ半分だ」と笑いながら両手を見せてきたことをよく語っている。ジャッジも、そのレジェンドに肩を並べるべく、これからも本塁打を積み上げていく。

「10回のワールドシリーズ制覇。これは本当にすごいことだし、それこそが僕たち全員が追い求めているものだよ」とジャッジは語った。