ジャッジが24歳剛腕を絶賛「今まで見た中でも最高クラス」

May 9th, 2026

2メートル超えの2人の対決。まさにパワーとパワーのぶつかり合いを通して、アーロン・ジャッジは、ジェイコブ・ミジオロウスキーから鮮烈な印象を受けたという。

「103マイル(約165.8キロ)を投げる投手はいるけど、普通はもう少し時間がある。でも彼みたいに、まるで捕手のミットに“落としてくる”ような感覚だと、かなり厳しい」とジャッジは9日(日本時間10日)に語った。

前日、ミジオロウスキーはヤンキース相手の初先発で11三振を奪い、最速103.6マイル(約166.7キロ)を記録していた。

「初めての対戦を楽しみにしていた。彼の試合はたくさん見てきたし、どんな選手なのかも見ていた。本当にすごい球だよ。ブルワーズには、本当に素晴らしい若手スターがいるね」

24歳の右腕はジャッジと3度の対戦をすべて制した。初回には0-2と追い込み、あと1球でイマキュレート・イニング(9球3奪三振)まで迫ったが、ジャッジが低め外角の速球を見送った後、次の球でライナーアウトとなった。四回には102.0マイル(約164.2キロ)、六回には102.4マイル(約164.8キロ)の速球で三振を奪った。

特に最後の打席は印象的だった。ミジオロウスキーは疲労が見え始め、先頭のトレント・グリシャムに四球を与えたが、その後は集中力を取り戻し、ジャッジとコディ・ベリンジャーをこの日10、11個目の三振で打ち取り、マウンドを降りた。

「彼は球種をうまく混ぜてくるし、打者のタイミングを外してくる。103マイルを待っていると、急にカーブやスライダーを投げる。速球もゾーン全体を使ってきた。外にも内にも投げてくる。とにかく“居心地の悪い”打席になる。でも、それこそメジャーで対戦したいタイプの投手だよ」とジャッジは語った。

「*エクステンションもそうだし、腕の振りも独特だ。それがさらに厄介さを増している」とジャッジは説明する。

「最近の投手は、浮き上がるような速球を投げようとしていて、*IVBで20〜21インチ(約50.8〜53.3センチ)くらいを目指している。でも、彼のデータを見ると15〜16インチ(約38.1〜40.6センチ)程度。数字だけ見れば普通だけど、あれだけ低い位置から103マイル(約165.8キロ)で投げられると、ボールが浮き上がってくるように見える。打つ方からすればかなり難しい」

※エクステンション:投手がリリースするまでに、どれだけ打者寄りに腕を伸ばせているかを示す指標。これが長いほど、打者はボールをより近くで感じ、体感速度が増す。いわゆる「前でボールを離す」ことを数値化。

※IVB (Induced Vertical Break/誘導垂直変化量、ホップ成分):重力の影響を除いた際、ボールが回転によってどれだけ上方向に変化したかを示す数値。この数値が高いほど、打者は「浮き上がってくる」ような伸びを感じる。15〜16インチはMLBの平均程度。

「しかも変化球の感覚もいい。『初球の速球を狙おう』と思ったら、92マイル(約148.1キロ)のカーブを投げてくる。『次は何をしてくる?』と考えさせられる。打者のタイミングを外すのが本当にうまいし、それに加えて球自体もエグい」と続けた。

8日に投げた“エグい球”の中には98.6マイル(約158.7キロ)のスライダーも含まれていた。これはスタットキャスト上で今季最速のスライダーとして記録されている。9日時点で、今季MLBで投げられたスライダーの球速上位87球のうち、ほとんどをミジオロウスキーが占めていた。

スタットキャストが投球データを記録し始めた2008年以降、これを上回るスライダーは1球しかない。2015年にクレイグ・キンブレルが投げた99.6マイル(約160.3キロ)のスライダーだけである。

「98マイル(約157.7キロ)のスライダーなんて見たことがないよ」とジャッジが驚くのも無理はない。