先発右腕アーロン・ノラ復活、メッツ戦で7回無失点の快投

2:17 AM UTC

フィリーズ3-0メッツ】ニューヨーク/シティフィールド 9月17日(日本時間18日) 

フィリーズがポストシーズンを勝ち抜くためには、左腕ヘスス・ルザードの存在は必須だ。ルザードは左肩の炎症で15日間の負傷者リスト(IL)入りしており、次の登板の目処は立っておらず、ナ・リーグのワイルドカードシリーズ第1戦まで2週間を切る中、フィリーズにとって大きな懸念材料となっている。

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だからこそ、メッツとの初戦でアーロン・ノラの7回3安打無失点の快投は大きな意味を持つ。ルザードがポストシーズンに間に合わなければ、ノラの役割はさらに大きくなる。

3戦2勝制のワイルドカードシリーズでは、全員が健康で十分な休養を取れていれば、フィリーズはルザード、クリストファー・サンチェス、ザック・ウィーラーを先発に起用する見込みだった。ルザードが間に合わなければ、ノラがその穴を埋めることになる。

「どんな状況でも重要なことだと思う。もちろん、ゼウス(ルザード)がいないことで、一つ一つの先発がさらに重要になる。だからきょうみたいな投球をしてくれたのは(大きい)」と、ノラのシーズン終盤の好投について捕手のギャレット・スタッブスは話した。

これでフィリーズは、レギュラーシーズン残り9試合でカブスと並び、ナ・リーグのワイルドカード1位に浮上。直接対決の成績ではカブスが上回っている。パドレスは両チームから1ゲーム差につけている。

「きょうのような投球をしてくれることを期待している」と、フィリーズのドン・マッティングリー暫定監督。

ノラは6回1死までノーヒット投球を続けた。ニック・モラビトに左前打を許したものの、ここまで無安打を続けたのは2025年9月26日のツインズ戦以来。このときは5回2/3までノーヒットだった。

ノラはここ数カ月、見違えるような登板が続いている。

今季は苦しい登板が多く、6月29日のパイレーツ戦では、4回1/3を8失点。試合後には3勝5敗、防御率6.04まで落ち込んだ。2025年以降の34先発でも8勝15敗、防御率6.02と苦戦。右腕の投球量が、ついに身体に響いてきたのではないか。そう思われても不思議ではなかった。

実際、2018年から2024年までに投げた1264回2/3はMLB最多。長年フィリーズの先発ローテーションを支えてきただけに、負担の大きさも懸念されていた。

7回3失点だった7月5日のロイヤルズ戦から流れが変わった。

直近14先発の防御率は2.92。さらに現在は、8試合連続で自責点2以下。この8試合では防御率1.86を記録している。8先発で防御率1.86は、2018年7月14日から8月28日にかけて1.70を記録して以来、ノラにとって最高の数字だ。

本人は復調の理由を「いろいろな球種をうまく組み合わせて、どの球種でもストライクを取ること。すべてを良い状態に保って、フォームも崩さないようにしている。打者一人ひとり、試合一つひとつに集中している」と話す。

この日のメッツ戦でも、ノラは走者を出しながらも丁寧な投球で打者を封じ込めた。初回1死からフアン・ソトを四球で歩かせたが、すぐにけん制でアウトに。続くボー・ビシェットはカウント2-2から沈む速球で見逃し三振に仕留め、初回を終えた。四回にもソトに四球を与えたが、今度はビシェットを併殺打に打ち取った。

六回には、モラビトの安打で一、二塁とされたものの、フランシスコ・リンドーアを併殺に仕留めてピンチを切り抜けた。

「彼の持っている力を、今は最大限に引き出せている。少しの間、それを見失っていたのかもしれない。でも、ときには本来の自分を取り戻すために、ちょっとしたきっかけが必要なんだ。今は、まさに“本来のアーロン・ノラ”。すべての球種を使い、自分の強みを存分に生かしている。その強みは、本当に大きいよ」とスタッブス。

もちろん、ルザードが戻ればフィリーズはさらに強くなる。それでも、ノラがここまで調子を上げていることは、チームにとって大きなプラスだ。

ワールドシリーズを目指すなら、いずれ4人の先発投手が必要になる。その中に、ノラは欠かせない。

「ルザードが健康な状態で、できるだけ早く戻ってきてくれることを本当に願っている。僕たちには彼が必要だからね。でも、ここにいる先発陣はみんな、一試合ずつ戦って、健康を保つこと。そしてチームが勝つチャンスを少しでも大きくするために、自分たちにできることをやる。それだけを考えているよ」

ルサルドの復帰を待ちながら、フィリーズにはもう一つの頼れる柱がいる。

復活したアーロン・ノラだ。