「リーダー」ブレグマン、42試合ぶりにスタメン復帰

離脱中も若手選手の指導役としてサポート

July 11th, 2025

レッドソックス5x-4レイズ】ボストン/フェンウェイパーク、7月11日(日本時間12日)

アレックス・ブレグマンが42試合ぶりにスタメンに戻ってきた。

今季最長8連勝をかけたレイズとのカード初戦で、3番・サードで先発出場し、七回に2塁打を放ち、4打数1安打と存在感を披露した。

チームの主砲、そしてリーダーの復帰は後半戦に向けても大きな追い風となる。「(ブレグマンの)復帰は本当に大きい。リーグでもトップクラスの選手で、このチームのリーダーだ。不在の間も、チームは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。地区争いでいい位置につけているし、この勢いを維持していくだけだ」とコーラ監督は語った。

試合はレッドソックスが九回に2点をあげサヨナラ勝利。ロマン・アンソニーが四球で出塁すると、9番のセダン・ラファエラが2ランを放ち試合をひっくり返した。ラファエラは二回にも適時打をマークし、この日は3打点の大活躍だった。

ブレグマンは、5月23日に右大腿四頭筋の負傷で離脱するまで、打率.299、11本塁打、35打点、OPS.938という高い数字をマークしていた。当時、チームは26勝26敗でア・リーグ東地区首位ヤンキースから5ゲーム差の位置につけていた。

その後、5連敗や6連敗など苦しい時期もあったが、ブレグマン不在の間に23勝19敗を記録し、ア・リーグのワイルドカード争いに踏みとどまっている。

オフにFAで加入したブレグマンの影響力は早くもグラウンドの外にまで及んでいる。特にチームのトップ2若手有望株のアンソニー(1位)とマルセロ・マイヤー(2位)はその影響を多大に受けている。

ブレグマンは負傷離脱中も、若手選手の指導役としての役割を果たしていた。ベンチ裏ではアンソニーとタブレットで映像を見ながら助言をし、隣同士のロッカールームでは打席内容を語り合っていたという。

「春季トレーニング中の食堂での会話から、チーム全員でのディナーまで、初日からリーダーシップを発揮していた。マルセロやロマンと一緒に試合には出ていないけど、彼らの3Aでの動向にも目を配り、積極的にコミュニケーションを取っていた。本当にすごいよ。僕も野球を愛しているつもりだったけど、ブレグマンの野球への情熱はその遥か上をいっている。『お前はマジで野球オタクだな。他にも人生いろいろあるぞ』ってからかうこともあるよ」とコーラ監督は語る。

マイヤーはブレグマン不在時の25試合で三塁を務めていたが、初の共演となった金曜日の試合では二塁でプレー。ここまでわずか37試合の出場となっているが、勝負強さを発揮しており、コーラ監督からも「現在と将来どちらにおいても重要な選手」と信頼を獲得している。

マイナーでのリハビリ出場を行わなかったブレグマン。今後1週間半のレイズ、カブス、フィリーズとそれぞれの3連戦では2試合ずつの出場を予定している。コーラ監督は、ブレグマンが休養する日はマイヤーが三塁を守ると明言した。

吉田正尚が4打数3安打1打点の活躍を見せたわずか2日後にさらなる『補強』となったレッドソックス打線。直近30日間でア・リーグ4位タイの136得点、3位タイの130打点、OPSは同4位の.778と好調を維持している。

木曜日終了時点でア・リーグのワイルドカード3枠目につける。チームのピースが揃ってきた中で、レイズとのカードを制し後半戦に向け勢いを増していきたい。