打撃でも守備でも思うような結果を残せず、悔しさの残るシーズンを終えたエンゼルスの捕手ローガン・オホッピー。オフは自らを見つめ直す時間に充て、課題を洗い出しながら、日々のルーティンやメンタル面に変化を加えた。
そんな中で心強かったのが、球団が元捕手のカート・スズキを監督に迎え、さらにマックス・スタッシを捕手コーチとして招へいしたことだ。オホッピーは2022年にメジャー初昇格を果たした際、短期間ながら2人とチームメートだった経験がある。すでにその存在が自身の成長を大きく後押ししているという。
「最高だよ。ズーク(スズキ)とスタッシは元チームメートだからね。自分も年を取ったなって感じだけど」とオホッピーは笑い、こう続ける。「スズキは本当に頼れる存在。実際にその立場を経験してきた人だからね。2022年に自分が1週間だけメジャーにいた時も一緒だった。『安心』という言葉がぴったりかは分からないけど、毎日ここにいてくれるのは本当に心強い」
オホッピーは現在26歳。エンゼルスでの5年目、正捕手としては3年目のシーズンを迎える。昨季は打撃面で好スタートを切ったものの、その後4カ月は失速。守備でも苦戦し、捕球姿勢について試行錯誤を重ねた。両膝を地面につけるスタイルから従来のしゃがむ姿勢へ、そして再び膝をつく捕球姿勢へと変更するなど、模索が続いた。
最終的な成績は119試合で打率.213、出塁率.258、長打率.371、19本塁打、43打点。前年(2024年)の打率.244、出塁率.303、長打率.409、20本塁打、56打点という成績から、さらなる飛躍とはならなかった。
守備面でも厳しい数字が並ぶ。Baseball Savantの指標では、平均以上のブロック数が下位6%、フレーミングが同11%、盗塁阻止関連指標も15%といずれも改善が求められる水準だった。
オホッピーは、自身に厳しすぎる性格で失敗をうまく受け止められないタイプだと率直に認めている。ただ、このオフはその点の改善にも取り組み、冬場のトレーニングではペース配分を意識するようになったという。
「何が起きていたのか、たくさんの答えが見つかったよ。自分が思っていた原因とは違っていた。オフに入ってわりと早い段階で分かったので、冬の間ずっとそこを重点的にトレーニングできた。今の自分に至るまで、何が起きていたのかを学び続けているところだけどね。神経系の問題もあったし、スイングや捕手としての動きといったメカニカルな部分も含めて、いろいろな要素が絡んでいた」とオホッピーは語る。
オフは地元ニューヨーク、タンパ、そしてアリゾナの球団スプリングトレーニング施設を行き来しながら過ごした。先月のミニキャンプにも参加している。これまでのやり方では自分を追い込みすぎていたため、ルーティンを変えることが重要だったと振り返る。
完璧主義者のオホッピーは、試合後もケージで打ち込みを続けることが多く、キャンプ2日目には朝8時30分から練習場で打撃練習をしていた唯一の選手だった。努力家である一方で、その姿勢が自身を消耗させていた面もあった。
自身のトレーニング内容にも課題があったと認める。
「単純にトレーニングの構成が問題だった。朝から張り切りすぎて、自分を消耗させてしまっていた。朝に重い負荷をかけ、その後だらだら過ごし、また重い負荷をかける。これがかなり体力を奪っていた。だから今は少しやり方を変えたんだ」
元メジャー16年の捕手カート・スズキは、オホッピーをよく知る存在だ。2023年にスペシャルアシスタントとして球団に加わる前、短期間ながらチームメートだった経験がある。スズキは、オホッピーが投手陣やチームメートとの信頼関係を築く努力をしているのを目の当たりにし、今年大きく飛躍すると期待している。また、捕手としての過酷な現場を経験していることも大きな助けになると話す。
「捕手がどれだけ大変かを理解していることは大きい。打撃はもちろん楽しいけれど、防御や投手とのやり取りの重要性も知っている。成績だけがすべてじゃない。投手とどうコミュニケーションを取り、調子が悪いときにどう支えるかが大事なんだ」と指揮官。
ベテラン捕手トラビス・ダーノーは、オホッピーが昨年苦しい時期を経験したことを知っているが、それが成長につながると確信している。フランチャイズの中心選手になる潜在力も秘めていると語る。
「彼は毎年オールスターに選ばれる存在になれる。30本塁打も打てるし、多くの勝利をキャッチして成長し続けられる。彼にはそれができると感じている。今年、その成果が出ると思うよ」とダーノーは太鼓判を押した。
