2016年に108年ぶりの世界一を果たしたカブス。最後のアウトを一塁で捕球し、歓喜の輪へ駆け込むアンソニー・リゾの姿は、今も球団史に、そしてファンの記憶に刻まれている。
そのリゾが、カブスの一員としてユニホームを脱ぐことを発表した。今後は球団アンバサダーとして組織に残る。13日(日本時間14日)の本拠地リグレーフィールドで行われるレイズ戦では、球団が彼の功績を称える式典が行われる予定だ。
カブスのリケッツ会長は「リゾは球団史上最も成功した時代の顔であり続けた」とコメント。オールスター3度出場、ゴールドグラブ賞4度(16年にはプラチナグラブ賞)、そして17年には社会貢献活動が評価されロベルト・クレメンテ賞も受賞。まさに球団を代表する存在だった。
2012年にパドレスとのトレードで加入すると、再建期のカブスで最初の柱となり、ブライアント、バイエズ、シュワーバーらとともに黄金期を築いた。15年から3年連続でリーグ優勝決定シリーズに進出。16年のワールドシリーズでは打率.360、1本塁打、3打点と大舞台で存在感を発揮した。
21年のシーズン中にカブスはチーム解体へと舵を切り、リゾもヤンキースへ移籍。22年には32本塁打を放つ活躍で、昨季はア・リーグ優勝決定シリーズを制してワールドシリーズにも進出したが、ここ数年はケガに苦しんでいた。
通算成績は1727試合出場、打率.261、303本塁打、965打点。カブス在籍時には242本塁打を放ち、サミー・ソーサ、アーニー・バンクスらに次ぐ球団歴代6位に名を刻む。
引退を迎えた今、シカゴのファンはあらためて思い出すだろう。歓喜の瞬間、両手を天に突き上げ、ボールをポケットにしまった背番号44の姿を。
