圧倒的なクローザーは、いかにして輝きを取り戻したのか

December 20th, 2025

アロルディス・チャップマンは、38歳のシーズンを迎える2026年になっても、相変わらず圧倒的な姿を見せている。しかし、昨オフにレッドソックスが契約した際、それは少なからず「賭け」だった。

レッドソックスに加入した当時、チャップマンは不安定なシーズンを終えたばかりで、30代後半に差し掛かっていた。だが、ボストンで誰にも止められない存在であることを即座に再証明し、移籍初年度にア・リーグ最優秀救援投手賞を受賞した。

今季、往年のチャップマンが復活した2つの大きな理由を以下に挙げる。

1.制球力の大幅な改善

チャップマンのボールはあまりに強烈なため、時に不安定になることもある。左腕から繰り出される100マイル(約161キロ)の直球と鋭く変化するスライダーが、制御不能になるのだ。

そうなると苦戦を強いられ、ここ数年は深刻な問題となりつつあった。チャップマンは依然として大量の三振を奪っていたが、同時に大量の四球も出しており、その荒れた制球力が、低調な数字を招く原因となっていた。

その傾向が頂点に達したのは2024年だ。制球力こそが、同投手にとって最大の問題だった。

チャップマンの与四球率は14%以上に跳ね上がり、MLB投手のワースト1%に沈んだ。チャップマンのボールを少しでも無力化できる要素が一つあるとすれば、それは狙った場所に投げられないことだ。大きく外れる球があることで、ようやくストライクゾーンに入った際、打者に痛打される場面が増えていた。

この問題は、直球とスライダーにおいて特に顕著だった。フォーシームで決着した打席での与四球率は、驚くべき29%に達していた。スライダーで決着した打席での与四球率も19%だった。これはひどい数字だ。

だが今季、同投手は制球力を取り戻した。抱えていた問題のほぼすべてを修正した。コースに投げ分けられるようになったチャップマンは、極めて恐ろしい存在だ。そのボールは相変わらず、打つのが不可能なほど素晴らしい。

チャップマンの与四球率の改善(2024年と2025年)

  • 全体:14%から7%
  • フォーシーム決着時:29%から11%
  • スライダー決着時:19%から3%

チャップマンはパイレーツに在籍した前年と比較し、レッドソックスではストライク先行の場面が格段に増えた。2025年、カウント有利となった割合はキャリア最高の40%に達した。2024年のわずか31%から上昇した数字だ。

四球のリスクを負うことさえ稀で、3ボールカウントになったのは全打席の14%とキャリア最小にとどまった。これは2024年の27%から大幅な良化だ。

3ボールになっても、ストライクゾーンへ投げた。2025年の3ボール時におけるゾーン投球率は62%で、キャリア2位、2016年以降では最高の数値を記録した。2024年は、3ボールから投じた球のわずか54%しかゾーンに入らなかった。

特に、以前は課題だった直球とスライダーをリスクの高い3ボールの局面できちんと制球できるように改善されていた。3ボールカウントでこの2球種がストライクゾーンに決まる確率はキャリア最高の69%に達し、2024年の54%から向上した。

制球力が劇的に改善されたことで、チャップマンは全盛期のようなシーズンを送ることができた。以前と変わらず多くの三振を奪えるだけの球威を維持しているからだ。優れた武器はそのままに、自身を苦しめていた最大の要因を取り除いた。

2.もはやフォーシームだけに頼る必要はなくなった

キャリアの前半、チャップマンは実質的に1球種だけで勝負する投手だった。100マイル(約161キロ)の速球さえあれば十分だった。

その後、フォーシームが(あくまで「ごくわずかに」だが)攻略されやすくなり、制球も少し不安定になると、さすがのチャップマンも変化を余儀なくされた。その変化の鍵となったのが、球種に加えた第2の速球だ。レッドソックスでの2025年シーズンは、このモデルチェンジが成功した証だ。

メジャーリーグでの最初の8シーズンとなる2010年から2017年にかけて、チャップマンは投球の80%でフォーシームを投じていた。スライダーを混ぜることもあったが、それは実質的に見せ球に過ぎなかった。

チャップマンも30代に入ると、わずかながら威力が衰えた。今でも(対戦打者にとっては)驚くべき頻度で3桁(100マイル=約161キロ)以上を計測するが、かつての全盛期ほどではない。

だが今、チャップマンは進化した。最初は時間がかかったが、かつてほぼすべての負担を背負っていたフォーシームへの依存度を下げ、よりバランスの取れた配球を見出した。

その一端を担うのが、以前から投げているスライダーだ。より大きな要素は、2020年から投げ始めた90マイル(約145キロ)台のスプリットだ。だが、最大の要因はシンカーだ。

2026年を迎える現在、チャップマンはフォーシームとほぼ同数のシンカーを投げている。打者に異なる軌道を見せるために複数の速球を投げるという、メジャーリーグのトレンドに追随した。圧倒的なボールを持つ投手たちでさえそうしており、チャップマンもその一人だ。

2025年シーズン、シンカーの割合はキャリア最高だった。フォーシーム40%、スライダー15%、スプリット11%に加え、シンカーを34%投じた。

最も重要な点は、今季のチャップマンが2種類の速球を使い、右打者と左打者の両方に対してプレートの両サイドを支配できたことだ。レッドソックスでは、右打者の内角高めをフォーシームで突き、外角高めへシンカーを配球した。左打者に対してはその逆を行い、外角高めへフォーシームを投じて空振りを奪い、内角高めにシンカーを食い込ませた。

ストラクゾーンの両サイドへ3桁(100マイル=約161キロ)で投げ込める2種類の速球を持ったことで、2025年のチャップマンは再び理不尽なほどの投球を見せた。

フォーシームは依然としてエリート級をキープし、それ単体でも多くのことができるが、もはや全てを直球に頼る必要はない。シンカーはフォーシームよりもさらに少し速い傾向にあり、同様に打者を圧倒する。長年の時を経て、ついにフォーシームが一息つけるようになった。レッドソックスはその恩恵を受けている。