八回、カブスにとって待望の先制打は、鈴木誠也のバットから生まれた。
ランナーを一、二塁に置いた状態で鈴木が放った打球はライトへ。キャッチされるかと思われた、滞空時間の長いボールはフェンスに跳ね返りフェア。リグレー・フィールドの狭いファウルゾーンに助けられるような二塁打は、値千金の決勝タイムリーとなった。
ライトを守っていたウィル・ベンソンも懸命に追ったが、風や日光の影響、そしてレンガ壁ギリギリの打球だったことで、捕球することができなかった。
続く打席では、ダンズビー・スワンソンが内野安打を放ち、カイル・タッカーが三塁から生還。貴重な追加点がもたらされた。
この追加点が、中堅手ピート・クロウ=アームストロングの思い切った守備につながった。
九回、TJ・フリードルが左中間に放った鋭い打球をダイビングキャッチ。スタットキャストによれば、この打球の捕球確率はわずか10%で、PCAは快速を飛ばし3.2秒で15.5メートルを駆け抜け、華麗な守備を披露した。
「ピートが打球を追う姿ほどワクワクする瞬間はない」とカウンセル監督は語った。「そして、おそらく彼が守っているからこそ、もしかしたら捕れるかもしれないと思えるんだ。2点差の状況だったし、『行っていい』タイミングだったね」
そんなビッグプレーが終盤に続いた試合は、八回まで0-0の投手戦に。カブスは左腕のドリュー・ポメランツを一回限りのオープナーとして起用し、その後を右腕ベン・ブラウンに託した。
前回登板ではレッズ相手に8失点と打ち込まれたブラウンであったが、この日は別人のような快投を披露。二回から登板し、15人連続で打者を抑える完璧な立ち上がりを見せ、六回にTJ・フリードルに初安打を許すまでノーヒットピッチングを継続した。
最終的に、6回1安打無失点、9三振1四球という圧巻の内容で、勝利に大きく貢献。リリーフ登板で6イニング以上かつ9三振以上を記録したカブス投手は、1915年のレッド・フェイバー、1965年のブルース・ハワードに次ぐ、球団史上3人目の快挙となった。
一方、レッズ先発の左腕ニック・ロドロも負けず劣らずの好投で、6回無失点、5三振5安打。カブスは初回から七回まで5度も先頭打者を出塁させたが、ロドロの粘り強いピッチングに阻まれ、八回まで得点を奪えなかった。
