ビシェット復帰に向け「楽観的」ALCS出場なるか?

October 9th, 2025

ブルージェイズにボー・ビシェットが帰ってくる。8日(日本時間9日)にヤンキースタジアムで軽くランニングする姿が確認され、12日から始まるア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS=7回戦制)での復帰に前向きな見通しを語った。

「ここ最近、大きく前進しているから、復帰については楽観的に考えている」とビシェットは地区シリーズ突破を決めた試合後に語った。「まだ越えなければならないハードルはあるが、日に日に良くなっているのを感じているよ」

試合前、ビシェットはレフトとセンターの間を軽めのジョギングで往復していた。ところどころで歩いている姿も見られ、動きは慎重だったが、順調に復帰に近づいているようだ。

「ここ2、3日で良い報告が続いている」と ジョン・シュナイダー監督は説明した。

「今日はランニングを行い、トロントではマックス・シャーザーやクリス・バシットを相手に打撃練習も行った。試合形式でスピードのある球にも対応し、計14スイング。走ってはいないけど、タイミングをつかむ段階に入っている。この3日間は非常に良い状態だったよ」

7日にトロントで行われたシミュレーション・ゲームでは、ジョーイ・ロパーフィドやタイ・フランスらも参加。腰の炎症から復帰途中のバシットが45球、シャーザーは5イニングで96球を投げた。

「彼(シャーザー)を長い間、落ち着かせておくのは無理だね」とシュナイダー監督が冗談を言うほどの気合いの入った投球を見せた。その後、ビシェットは両投手とともにチームと合流するためニューヨークへ移動した。

ビシェットが最後に試合に出場したのは9月6日、くしくもニューヨークでのヤンキース戦だった。捕手オースティン・ウェルズと本塁で激しく衝突し、左膝の後十字靱帯を損傷。当初は軽傷と思われていたが、結果は予想以上に重かった。打撃練習とスローイングは続けていたものの、ランニングを再開するまでに時間がかかった。

「彼が必要だし、それは本人も分かっている」とブラディミール・ゲレーロJr.はヤンキースとのALDS開幕前に語っていた。

軽いランニング後、ビシェットは慎重な足取りでフィールドを後にしたが、シュナイダー監督は「それが彼らしい歩き方なんだよ」と笑顔で、心配していないことを説明した。

まだ完全には痛みが取れていない様子だが、チームとしても100%の状態を求めているわけではない(そもそもこの時期に100%万全な選手はいない)。ただしシュナイダー監督は、「ビシェットを代打要員のように中途半端に起用するつもりはない」とも明言している。

「彼を起用するなら、ある程度の出場機会を与える必要がある。チームの起用方針から大きく外れることはしたくない。いわゆる“カーク・ギブソン的な一打席の代打劇”のために温存しているわけではない」と監督はALDSロスター発表時に説明していた。

ブルージェイズは、10日のタイガース対マリナーズの第5戦の勝者を迎えて、本拠地ロジャーズセンターでALCS第1戦、2戦を開催する。ビシェットは今後数日間、チームとともに調整を続けながら復帰を目指す。