【ブルージェイズ1-3ドジャース】トロント/ロジャースセンター、10月31日(日本時間11月1日)
ワールドシリーズ(WS)第7戦。まさに子どもの頃に夢見た舞台である。
ブルージェイズとしては、歓喜のパレードを行い、トロントの街を埋め尽くすファンと優勝を祝いたかっただろう。だが、またしても山本由伸(27)という壁が立ちはだかった。
第7戦では、大谷翔平(31)が打者としてだけでなく、投手としても出場する可能性がある。しかし、ブルージェイズは、山本が投げない試合では、ほとんど優位を保ってきた。2月のスプリングトレーニングから積み重ねてきた全ての日々と時間が11月1日(日本時間2日)のトロントに集約される。
「第7戦でワールドシリーズを勝ち取るチャンスなんて、誰もが夢見る舞台だ。大きな瞬間が訪れるだろうし、僕たちはその準備ができている」とボー・ビシェットは力強く語った。
試合後の会見で、ジョン・シュナイダー監督は冷静な口調で話した。10分前にアディソン・バージャーが二塁で併殺に倒れ、1993年以来となる悲願のタイトルを逃したばかりだったが、終わってから悔やんでも意味はない。
もしこれが4月や6月の試合なら、シュナイダー監督は報道陣の前でバージャーを叱責し、クラブハウスではさらに厳しい言葉を投げかけていたかもしれない。だが、残る試合はあと一つ。第7戦が、2025年のブルージェイズがどんなチームとして記憶されるかを決める。だからこそ指揮官は、7カ月前にフロリダ州から共にスタートした時のままのチームでいてほしいと願っている。
「明日は全員がプレーする準備ができている。明日の午後1時にはみんなでトランプでもしながら談笑していると思うよ。きっと楽しい一日になる」とシュナイダー監督は自信を込めて言った。
WS第7戦は文字通りの最終決戦。第8戦のことも、来週のことも考えず、両軍全てを出し尽くして勝利、優勝を目指す。だからこそ、大谷は第7戦で先発登板し、出来るだけ長く投げ抜くと見られている。山本を除く全てのドジャース投手が待機しており、第7戦では常識も作戦もすべてが無効になる。
「全てを出し切るつもりだ。プレッシャーも大舞台も、われわれには大きすぎるものではない」とドジャースのデーブ・ロバーツ監督は語った。
「やるべきことは一つ。明日の試合に勝つだけだ。1年間それを続けてきた。みんなが一体になっている。どんな展開になるかは分からないが、この瞬間を迎え、明日起きて野球ができるのが本当に楽しみだ」
一方のブルージェイズは、41歳のマックス・シャーザーを先発に立てる予定。前回ワールドシリーズが第7戦までもつれた2019年、その試合で先発し勝利したのはシャーザー(当時ナショナルズ)だった。対するアストロズには当時ジョージ・スプリンガーがいた。経験という意味では、これ以上ない布陣だ。
ドジャースと同様、ブルージェイズも総力戦で臨む。トレイ・イェサベージが切り札になる可能性もあり、チームがそのリスクを取るかどうかが鍵だ。第6戦で再び山本に屈したケビン・ゴーズマンも「明日に備えてアイスバスに入り、できる限りの準備をする」と語った。
「明日は、チーム全員が攻めの姿勢で臨み、この球場のエネルギーを味方にしてくれると思う」とゴーズマンは語った。
「今日もすごかったが、明日はさらに熱狂するはずだ。それを思うと安心できる。まだ仕事は終わっていないが、ジョージが言った通りだ。スプリングトレーニングの時点で『ワールドシリーズ第7戦を戦うことになる』と言われたら、誰だって喜んで受け入れるだろう。チームの状態はいい。ただ1試合、勝つだけだ」
残るのは1試合のみ。第6戦での敗北も、18回に及んだ第3戦の死闘も、もはや関係ない。夏の中盤に何があったかなど、ワールドシリーズの舞台に立てば霞のように小さな記憶になる。
ブルージェイズは今季104勝、ドジャースは105勝を挙げてきた。そのすべての時間と努力は、この瞬間のために費やされてきた。数年後にこの2025年シーズンを振り返るとき、記憶に残るのはこの一戦だけだ。
