連勝ストップ翌日、ブルワーズ打線爆発で大勝

July 24th, 2025

【マリナーズ10-2ブルワーズ】シアトル/Tモバイルパーク、7月23日(日本時間24日)

トレード期限まであと1週間に迫った。

MLB年間最優秀エグゼクティブ(球団幹部)にも選出されたマット・アーノルドGMは、今年も巧みに補強を進めるだろう。数チームの間ではダイヤモンドバックスの主砲スアレスの獲得が大きな話題になっているが、このチームは今の戦力でも十分強力だ。

ブルワーズは前日、今季最長の11連勝が止まったが、マリナーズとの第3戦では17安打の猛攻で大勝し、5シリーズ連続勝ち越しを決め、新たな連勝街道の一歩を踏み出した。

「好投手を相手に、キツツキみたいにコツコツ打ってくれたよ」とマーフィー監督。

トレード期限が近づき、チームに変化の噂が飛び交う中でも、選手たちには目の前の試合に集中してほしいと指揮官は話す。

「(選手には)そういう話を気にしないでほしい。もちろん質問には答えるし、フロントが何を議論しているかも隠さず話す。でもそれはフロントの仕事だ。俺が気にかけるのは、このクラブハウスにいる選手たちの今だけ。選手には目の前のことに集中してほしい」と釘を刺し、「うちの選手たちは必ず期待に応えてくれる。『誰とチームを作るか』がいかに大事か分かるだろう。われわれはメンバーを決めるとき、その『誰か』を意識して編成している」と語気を強めた。

この日の勝利も今季のブルワーズらしさ全開だった。「チャンスの土地」と呼ばれるこのチームでは、多くの『無名』選手が躍動する。

アイザック・コリンズ
2022年のマイナールール5ドラフト指名からはい上がり、27歳でMLBパイプラインのランキングでトップ30入り。今季は外野の負傷者が続出したため、レフトのレギュラーに定着した。この日は3度出塁し、2得点を叩き出した。四回には際どいクロスプレーで勝ち越しのホームを指先でかすめ、3得点を演出するなど、光るプレーもみせた。

タイラー・ブラック
元有望株だが、手の骨折で評価を落としていた。しかし20日に昇格し、22日に代打デビューすると、マリナーズ戦で初スタメンし、2安打1打点とチャンスをものにした。

クイン・プリースター
度重なるトレードで複数チームを渡り歩いた元1巡目右腕は、4月にレッドソックス傘下から移籍した。当初はローテーションの穴埋め的な役割を期待されていたが、今やエース級の働きをみせる。この日の試合も7回1失点で8連勝を飾った。

9勝2敗、防御率3.28をマークするプリースターは、「今、チームは絶好調だけど、それを維持するのは本当に大変なんだ。だからこそメジャーで勝ち続けることは難しいんだよ」と説明する。

この日はブライス・トゥランとウィリアム・コントレラスがそれぞれ3安打を放ち、合計5打点と主力がしっかり仕事を果たしたブルワーズ。再び貯金20とし、次のホームシリーズでは同地区のライバル、カブスと激突する。そのシリーズ終了翌日、7月31日午後5時(米中部時間)にトレード期限を迎える。

「(移籍は)新しい家族に加わるようなものだよ。新しい選手はチームに早く馴染もうと頑張るし、他の選手も全力でサポートする。このチームは全員が同じ方向を向いている。本当に特別なことだし、こういうチームにはなかなか勝てないよ」とアンドリュー・ボーンは胸を張る。

プリースターは加入当初を「すごくポジティブだったよ。『お前が必要なんだ』って言ってくれて。みんなの信頼が大きすぎて、正直、圧倒されるくらいだった」と振り返る。

こうした伏兵たちの活躍が、名監督マーフィーの言う「チャンスの土地」であるブルワーズの強さを体現している。目立つスーパースターはいなくとも、巧みな編成と育成力でナ・リーグ最高勝率争いに加わり、今季もまたMLBに衝撃を与え続けている。