【分析】ドジャースの強力先発陣に挑むブルワーズ 攻略の鍵は選球眼と機動力

October 10th, 2026

ドジャースが誇る4人の先発投手、タリック・スクーバル、山本由伸、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノー。異なる武器を持つエース級の投手たちに対し、ブルワーズ打線はどのように対抗するのか。

ブレーブスとの地区シリーズでは、4人合わせて21回1/3を投げ、自責点4、防御率1.69と圧巻の成績を残した。ブルワーズ打線が、この投手陣を攻略するのは簡単ではない。

ブルワーズの特徴は粘り強い打席と、出塁を得点につなげる機動力がある。2026年のレギュラーシーズンでは、安打数1422本、得点832点、四球数668個を記録。1試合平均得点は5.14点で、メジャー2位。1打席あたりの平均投球数も3.97球で、メジャー最多タイという数字が示すように、相手投手に簡単にはアウトを与えない。

盗塁数も162を記録し、走者を出した後の攻撃にも強みを持つ。得点圏では打率.276、出塁率.363、長打率.435をマークした。ボール球を見極め、打てる球には積極的に仕掛け、出塁すれば走塁でプレッシャーをかける。そのスタイルをドジャースの強力な先発陣に対しても貫けるのか。投手ごとに攻略のポイントを探る。

第1戦:タリック・スクーバル「低めの変化球を追わず、甘い球を仕留める」

スクーバルの武器は、左腕から投げ込む威力ある速球と、チェンジアップなどを組み合わせた緩急だ。速球を意識させながら変化球でタイミングを外し、三振を奪う投球が得意。狙い球を絞らせないことが、スクーバルの強みだ。

ブルワーズが難しい球に手を出して凡打や三振を重ねれば、スクーバルのペースにはまってしまう。甘く入った速球や、ストライクゾーンに残った変化球を狙い、粘り強い打席で球数を増やし、投手にプレッシャーをかけたい。

第2戦:山本由伸「球種を読み、カウントに応じて仕掛ける」

山本は、速球だけで打者を押し込むのではなく、スプリット、カーブ、カットボールなどを自在に操り、制球力と球種の組み合わせで打者を翻弄する。地区シリーズのブレーブス戦でも7回1失点、10三振と圧巻の投球を披露。多彩な球種を使ってストライクを取り、打者のタイミングを外す能力が大きな武器だ。

ブルワーズは、打者有利のカウントでは甘い球を逃さず仕留めたい。一方、追い込まれた場面では、空振りを誘う変化球に手を出さず、簡単にアウトにならないことが重要になる。

第3戦:ブレイク・スネル「制球の乱れを突き、出塁でプレッシャーをかける」

スネルは、速球と多彩な変化球を組み合わせ、高い奪三振能力を発揮する左腕だ。一方、制球が定まらなければ、四球で走者を背負う場面も出る。地区シリーズのブレーブス戦では、3回2/3で5四球を与えた。左脚付け根の張りによる離脱で、実戦感覚や投球の安定感が戻っているかも注目点となる。

四球を選ぶ力を持つブルワーズにとって、攻略の糸口はボール球を追わないこと。制球が乱れた場面で出塁を重ねれば、球数を投げさせ、得点のチャンスを広げられる。

第4戦:タイラー・グラスノー「球数を増やし、好機で一気に攻める」

グラスノーは、長身から投げ下ろす角度のある速球と鋭い変化球が武器。打者に芯で捉えさせにくく、空振りも奪えるため、早いカウントで打ち損じると相手のペースで試合が進んでしまう。一方、地区シリーズのブレーブス戦では4回2/3で5四球を与えている。

難しい球を無理に打ちにいかず、ボール球を見極め、粘り強い打席で球数を増やす。走者をためた後は、走塁で揺さぶりながら、甘く入った球を長打にできるかが鍵だ。

ブルワーズの強みは「選球眼+状況判断力」

ブルワーズ打線の持ち味は、四球を選び、粘り強く投手に球数を投げさせること。また、今季は、各打者のスイングスピードが上がっているように、強打も兼ね備える。さらに足を絡めたプレーも得意だ。

相手投手の特徴に応じて、待つべき場面と仕掛けるべき場面を使い分けることが重要になる。ボール球を追わず、打てる球は迷わず振る。走者を出せば足で揺さぶり、好機で一本を出す。ブルワーズが自分たちの野球を貫き、ドジャースの強力な先発陣にどこまで対抗できるか。シリーズの行方を左右する大きな焦点となりそうだ。