16日(日本時間17日)、MLB.comのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、レッズはリリーフ左腕ケイレブ・ファーガソンと1年契約を結ぶことで合意したようだ。左腕不足のブルペンに貴重な投手が加わることになった。なお、球団からの正式発表はまだ行われていない。
ファーガソンは今季、パイレーツとマリナーズで自己最多の70試合に登板し、65回1/3を投げて防御率3.58、51三振を記録。シーズン序盤はパイレーツのブルペンで様々な役割を担い、試合中盤のミドルリリーフ、対左打者のスペシャリスト、場合によっては重要な場面で投げるリリーフ投手として、4カ月にわたって活躍した。その後、夏場のトレードでマリナーズへ移籍し、新天地ではミドルリリーフや対左打者要員に定着した。
速球主体のピッチングを展開し、今季はフォーシーム、カットボール、シンカーが全投球の8割近くを占めた。それ以外には高回転のスラーブを投げ、この球種では今季、相手打者を打率.208に抑えている。
ファーガソンはメジャー7年の実績を誇り、そのうち5年間はドジャースでプレーした。2024年2月にヤンキースへトレードされ、同年7月末にはアストロズへ移籍。シーズン終了後にフリーエージェント(FA)となり、今年1月にパイレーツと1年契約を結んだ。メジャー通算では333試合(うち14先発)に登板している。
今季はマリナーズの一員としてポストシーズンに出場。3試合に登板したが、2回2/3を投げて5失点と打ち込まれた(防御率16.88)。
レッズのブルペンは右腕への偏りが極端だ。ロースター(出場選手)のメジャー40人枠に登録されているリリーフ左腕はサム・モールだけだった。モールは今季、メジャーとマイナーを往復するシーズンを過ごし、メジャーでは18回1/3を投げて防御率6.38に終わった。
ファーガソンは今季、左打者を打率.184、OPS.465に抑えており、レッズにとって貴重な戦力となるはずだ。一方、対右打者の成績は被打率.263、被OPS.718だった。
レッズは今オフ、左腕に限らず、ブルペン全体の補強を必要としていた。12月4日にクローザーのエミリオ・パガンと2年2000万ドル(約30億円)で再契約を結び、セットアッパーのトニー・サンティヤンとグラハム・アッシュクラフトも健在。しかし、そこにつなぐまでの投手は層が薄く、さらなる補強が必要だ。レッズのリリーフ陣は今季、メジャー14位の防御率3.89を記録。ただし、22度のセーブ失敗を喫している。
なお、レッズのロースター40人枠には現在39人の選手が登録されており、ファーガソンとの契約を正式発表する際に、枠を空けるための措置をとる必要はない。
