シュリットラー、初のライバル対決で9三振「本当に楽しい」

4:06 AM UTC

ヤンキース5-2メッツ】ニューヨーク/シティフィールド、5月15日(日本時間16日)

今でも、サブウェイシリーズが始まるとニューヨークの街には独特の熱気が走る。週末が近づくにつれてマンハッタンの通りは両チームのキャップで埋まり、夕方にはタイムズスクエアの巨大LEDビジョンに、試合の様子が映し出されていた。

キャム・シュリットラーはそんな舞台でこそ輝く。この日も6回2/3で9三振を奪い好投。大舞台での強さを改めて見せた。

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「楽しかったよ。こういう試合だと、自然と集中力も高まる。自分はこういう雰囲気に飲まれないし、チームの誰もがそうだと思う。すごい盛り上がりだったし、勝てて良かった」と若き右腕は語った。

シュリットラーが許した唯一の失点は、七回のフアン・ソトによる本塁打だけだった。これで10先発で6勝1敗、防御率1.35は規定投球回に達している投手の中でMLBトップだ。

「彼はエースのような投球をしている。キャムはほとんど何にも動じない。マウンドに上がれば、いつでも圧倒するつもりで投げているんだ」とアーロン・ブーン監督は語った。

25歳の右腕は、すでにア・リーグのサイ・ヤング賞有力候補として名前が挙がっている。

この試合で3安打2打点を記録したジャズ・チザムJr.も、「キャムはヤバいよ。毎回マウンドで試合を支配している。見ていれば分かる」と絶賛した。

シュリットラーは今季最多となる106球(ストライク71球)を投げ、2安打、2四球。チームはブルワーズとオリオールズとのロード6連戦で1勝しかできなかったが、この試合で流れを変えた。

九回にはベン・ライスが今季14号本塁打を放ち、試合を決定づけた。

ヤンキースはこの日、左腕マックス・フリードが投球肘の骨挫傷で15日間の負傷者リスト入りし、数週間離脱すると発表。それでも、希望材料もある。2023年ア・リーグサイ・ヤング賞のゲリット・コールが、あと2度のマイナー登板を経て復帰予定だからだ。

「チームには大きな存在が2人抜けていた。でも、カルロス(ロドン)は戻ってきたし、ゲリットも近い。(ケガ人が多い)今の状況は残念だけど、ゲリットが戻ってくるのは大きいし、投手陣全体でこのまま支配的な投球が続けられればいいね」とシュリットラーは語った。

ケガ人が戻ってきたとしても、今後もシュリットラーが投手陣の中心となるだろう。この日は三回、コディ・ベリンジャーの適時二塁打とチザムの2点二塁打による3点の援護を受けた。

唯一「弱点」があるとすれば、”打球を引き寄せてしまう”ことかもしれない。シュリットラーはこの日を含めて3試合連続でピッチャー返しを受けた。この日はルイス・トレンズのライナーが左足に当たったが、打球は遊撃アンソニー・ボルピーの前へ転がり、そのまま一塁送球でアウトとなった。

最初の打球はシュリットラーのスパイク底部に当たり、負傷には至らなかった。さらに七回にはマーク・ビエントスのゴロが再びシュリットラーに当たり、チザムへ転がった。

「なかなか大変だよ。左脚がかなり狙われているみたいだ。できれば止まって欲しいけど、たぶん難しそうだね」とシュリットラーは笑った。

四回にはさらにヒヤリとする場面もあった。三塁線への弱いゴロを自ら処理してビエントスをアウトにした後、シュリットラーは内野芝の上に倒れ込んだ。その瞬間、ブーン監督は「さっさと立ちなさい」と叫んだという。

「たぶん本人も、ちょっとドラマチックにするのが好きなんだと思う。少しショーマン気質があるよ」とブーン監督は笑った。

ヤンキース側は笑い話で済んだかもしれないが、メッツ側はシーズンを左右しうるアクシデントが起きた。

メッツのクレイ・ホームズは四回、スペンサー・ジョーンズの打球速度111.1マイル(約178.8キロ)のライナーを受け、右腓骨を骨折した。それでもホームズはその後もマウンドに残り、さらに7人の打者と対戦した。

「本当に申し訳ない。彼とは友人で、一緒にナッシュビルでトレーニングしているんだ。そんなケガをしたと聞くのは本当に辛い」とジョーンズは語った。

ブーン監督はシュリットラーに関して、「次回はL字スクリーンを置いて投げさせないといけないな」と冗談を言ったという。今のシュリットラーの投球内容を考えれば、ヤンキースとしてはアクシデントは避けたいところだ。

「改めて、本当に楽しい時間だよ」とシュリットラーは語った。