【カージナルス17-1カブス】シカゴ/リグレーフィールド、7月3日(日本時間4日)
ホセ・フェルミンは二塁に到達すると、カージナルスのダグアウトを見つめて笑った。
次の瞬間、一斉に「ボート漕ぎ」が始まった。
ベンチの最前列にいた選手たちが完璧に息を合わせ、一斉に体を前へと傾ける。それは、サッカーのワールドカップでベスト16に進出したノルウェー代表が見せ、今夏のトレンドとなっている「ボート漕ぎ」のセレブレーションを真似たものだった。
こうして、カージナルスに新たな名物セレブレーションが誕生した。
「楽しかった。みんなすごく気に入っていたから、このまま続けていくと思う」とフェルミンは語った。
発案者はフェルミンだった。
サッカーファンのフェルミンは、ワールドカップでのノルウェーの快進撃を見ており、得点後にチームが見せるボート漕ぎのセレブレーションを気に入っていたという。この日の試合前練習で取り入れようとチームメイトに提案した。反応は良好だったという。
「昨日の試合前に少しやってみた。みんな気に入ってくれて、『二塁打や三塁打の時にこれをやろう』ってなった」とフェルミンは語った。
提案した張本人の二塁打が、たまたま最初の機会になった。
「すごく楽しかった。自分はサッカーを見るのが本当に好きだから、ノルウェー代表を見るのは楽しい。みんなも気に入っていた」とフェルミンは語った。
だが、クラブハウスの全員がパフォーマンスの由来を正確に知っていたわけではない。
「自分はサッカー派ではない」とルーキーのブレイズ・ジョーダンは笑いながら認めた。「フェルミンが少し説明してくれた。でも、いい感じだと思うよ」
続く三回、ジョーダン・ウォーカーに二塁打が飛び出すと、ジョーダンもすぐさま歓喜の輪に加わる機会を得た。
「ウォーカーの二塁打を見て、ダグアウトで一緒に(セレブレーションを)やることができた。これがここのやり方。みんな本当に楽しんでいるし、お互いを鼓舞し合える素晴らしいチームメイトばかりだ」とジョーダンは笑顔を見せた。
タイミングはこれ以上ないほど良かった。この日は、今季最多となる17得点を重ね、合計17安打を記録。打線は最後までプレッシャーをかけ続け、ダグアウトは最後まで漕ぎ続けた。
「このセレブレーションをもう1日続ける権利を得たと思う。明日もまたやるよ」とフェルミンは笑みを浮かべて語った。
シーズンを通じてエネルギーと一体感を重視してきたチームにとって、この新たなセレブレーションはさらなる飛躍に向けたきっかけになりうる。
あるいは、すでに幸運のお守りになっているかもしれない。