前日、今季初の顔合わせとなったパドレスとドジャースのシリーズ初戦は壮絶な展開だった。延長までもつれ込んだ乱打戦をドジャースが制し、白星スタートを切った。
ライバルとの直接対決に敗れたパドレスだったが、最大の要因は「投手不足」にある。過去11試合で先発が6回を投げ切ったのはわずか2度のみ。その2回をどちらも記録していたニック・ピベッタもきのうの試合では、わずか4イニングで降板となった。
このしわ寄せを受けているのが中継ぎ陣である。敗戦のあと、常に前向きなことで知られるマイク・シルト監督も、ローテーションに関しては率直に課題を口にした。
「やりくりしながらなんとか戦っているが、先発投手陣にもっと投球回数を稼いでもらう必要がある」
そんな中で登場したのが、ディラン・シースだった。
火曜日の試合で29歳の右腕は圧巻の投球を披露し勝利の立役者に。10点差での勝利は、この20年のドジャース戦での最多得点差勝利で、シリーズをタイに戻した。ルイス・アライズとマニー・マチャドが3安打を記録し、マーティン・マルドナードは本塁打を放った。
チームリーダーのマチャドは「オフェンスはここ1週間半くらい打線が活発になってきていい流れだね。このまま自分たちの野球を継続したい」と1勝1敗で迎えるシリーズ第3戦を見据えた。
この日のシースは打線の大量援護も不要と言わんばかりの投球。7回無失点、11三振の好投。許した3安打はすべてシングルヒットでドジャース打線を封じ込めた。
「今は攻撃的に、力強く投げることを意識している。そう信じて投げることに回帰した。最近は貢献できなくてフラストレーションがたまっていた。きょうは素直にうれしい。でもまだ1試合だけ。これから気を引き締めていくよ」
シースの好投による最大の恩恵を受けるのはブルペンである。パドレスは、27日間で26試合の過密日程の真っただ中。加えて、その多くがライバルチームとの対戦(ドジャース戦が7試合)となっており、少しでもリリーフ陣を休ませておきたいタイミングだった。
シリーズ勝ち越しのかかる第3戦に向けて、シースの投球はただの1勝以上の価値を持っている。
