【カブス1-4ガーディアンズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、4月3日(日本時間4日)
チェイス・デローターが打席に立つたびに、プログレッシブフィールドの観客から「Take Me Home, Country Roads」の歌声が響き渡る。
「一回からずっと聞こえてきて、毎打席鳥肌が立った。選手としては“この登場曲で盛り上がって欲しい”って期待する。ここの観客は全力で参加してくれるから最高だ」とデローターは語った。
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ガーディアンズは開幕から7試合のロード遠征だったため、本拠地のファンは、チームを牽引するルーキーを現地で応援する機会をなかなか得られずにいた。
そんな高まる期待にデローターは完璧に応えた。七回の2ランを含む、4打数3安打の活躍でガーディアンズの4-1の勝利をけん引した。
これでデローターはキャリア最初の7試合で5本塁打。1900年以降ではレイス・ハインズ(2024年)、マーク・クイン(1999年)と並ぶ歴代2位タイで、上回るのは2016年のトレバー・ストーリー(7本)のみとなっている。
スティーブン・ボート監督は「信じられない活躍だ。ポストシーズンでも話したが、彼は落ち着いているし、物怖じしない。素晴らしい働きをしてくれている」と評価した。
昨秋にデローターはメジャーデビューを果たし、ワイルドカードシリーズ第2戦と第3戦で先発出場。その時のプログレッシブフィールドでの経験が今季に向けて大きく役立っていると語った。
「いきなりあんな場面で出番が来るなんて、これ以上ないほどのプレッシャーだった。でも、それをくぐり抜けたおかげで、今は肩の力が抜けていい状態でシーズンを迎えられた」
その言葉通り、まさに完璧なスタートと言っていいだろう。
3月31日(日本時間4月1日)のドジャース戦での自打球により左足を痛めていたため翌日の試合は休んでおり、この日は復帰戦となったが、デローターはすぐに結果を出した。初回の第1打席では二ゴロに倒れ、やや打ち急いでいたと振り返ったが、その後は落ち着きを取り戻す。四回にヒットを放ち、五回には左腕ホビー・ミルナーから左前適時打を放って1-1の同点に追いついた。
この場面では勝ち越しを狙ったガブリエル・アリアスは本塁でアウトとなったが、アリアスは七回裏にソロを放ち挽回。その2打者後、スティーブン・クワンが四球で出塁し、デローターへとつながった。
カブスの4番手ハンター・ハービーはデローターに対し4連続で速球を投じ、カウントは3-1。そして5球目の内角高めの96.6マイル(約155.5キロ)の速球をデローターは待っていたとばかりに捉えた。打球速度109マイル(約175.4キロ)、飛距離402フィート(約122.5メートル)の一打だった。
プログレッシブフィールドが沸き上がる中、デローターは打球を見届けてからゆっくりとダイヤモンドを回り始めた。本人も、球場の誰もが、本塁打と分かるほど完璧な打球だった。
「こういう時は、たまに打った瞬間に分かることがある」とデローターは語った。
しかし、本塁到達後にちょっとしたハプニングもあった。身長6フィート3インチ(約190.5センチ)のデローターが、祝福しようとした5フィート8インチ(約172.7センチ)のスティーブン・クワンと抱き合おうとして、肩がぶつかってしまった。
「自分のミスだった。彼はハイタッチに来て、僕はハグに行った。うまく連携が取れていなかったね。次はちゃんとやるよ」とデローターは笑った。
今後もこの2人がハグする機会は多くなりそうだ。今季の7試合すべてで、デローターはクワンの後の2番で出場している。
満員の観客が登場曲を歌い、その応援を背に勝負どころで結果を残す。マイナーで度重なる負傷に苦しんだからこそ、そんな1日を振り返ったデローターのコメントは決して大げさではない。
「本当に夢がかなったような気分だ。毎日、目の前のことに必死だからこそ自分が置かれている状況がどれほど特別なことかを見失いそうになる。でも、今日のこの素晴らしい天気と、スタンドを埋め尽くすファンの姿を見たら、これ以上に幸せなことなんてないと思う」
