<ヤンキース0-1エンゼルス> @ニューヨーク/ヤンキースタジアム
ブルックリン出身でエンゼルスのトッププロスペクト、クリスチャン・ムーア(22)が、ヤンキース戦でメジャー初安打を記録。さらに延長11回にはノーラン・シャニュエルのタイムリー二塁打でムーアが決勝点のホームを踏み、1-0の勝利に大きく貢献した。
この日のハイライトは、ムーアが八回に放った三塁打。ヤンキース右腕クラーク・シュミットの初球カッターをライト方向へ弾き返し、ジャッジが守備でもたつく隙にムーアは三塁まで到達して、メジャー初安打をマーク。
「本当に特別な瞬間だった。兄と『ニューヨークで初ヒットが出るかもね』って冗談で話していたけれど、実現して嬉しい」とムーア。試合には43人の家族と友人が観戦に訪れ、初ヒットの瞬間を見届けた。
守備でも11回1死一、三塁の場面で、セカンドゴロを捕球すると、正確な送球で本塁封殺し、試合の流れを完全に引き寄せた。「回転がかかって難しい打球だったけど、捕手がタッチしやすいように意識して送球した」と冷静なプレーを振り返った。
幼少期からヤンキースファンだったが、父親がメッツファンだったためヤンキースタジアムに来たのはこれが初めてで、試合前はヤンキースタジアムを見学した。「モニュメント・パークも圧巻だったし、引退した背番号の多さに驚いた。背番号1から10まで使えないなんて、本当に偉大な球団なんだと思った」と感慨深げだった。
ムーアは2024年ドラフトで全体8位指名。1年前にはテネシー大学を史上初のカレッジ・ワールドシリーズ制覇に導いた立役者で、「メジャーに上がってから、まだ全部が夢のよう。でもこれが現実で、これからもっとチームの勝利に貢献したい」と意気込む。
チームメートのシャニュエルは、「2022年のケープコッドリーグで一緒にプレーした。同じ球団に入って、こうして一軍でともに活躍できて嬉しい」と語り、ムーアの活躍を祝福した。
指揮官ロン・ワシントン監督も「今日で重圧が取れただろう。これからさらに成長していくはず」と期待を寄せた。
