先発ホームズ、178キロのピッチャー返し直撃で右腓骨骨折

May 16th, 2026

ヤンキース5−2メッツ】ニューヨーク/シティフィールド 5月15日(日本時間16日)

負傷者が相次ぐメッツに、さらに大きな痛手が襲った。

クレイ・ホームズが、ピッチャー返しを受け、右腓骨(ひこつ)を骨折。カルロス・メンドーサ監督は「長期離脱になる。本当に大きな痛手だ。ローテーションの中でも、最も安定していた投手の一人だった」と肩を落とした。

アクシデントが起こったのは四回。

スペンサー・ジョーンズが放った111.1マイル(約178.8キロ)の強烈なピッチャー返しを右脚に受けた。それでも右腕はその場に倒れ込むことなく、打球を追いかけるそぶりまで見せた。その後、監督とトレーナーがマウンドへ向かったが、この時点では深刻な状況には見えなかったという。

ホームズは数球の投球練習後に「大丈夫」と伝え、そのまま続投。さらに7人の打者と対戦したあとに降板となった。

「まったく信じられない」とメンドーサ監督も驚きを隠せなかった。

ホームズは、五回降板後にX線検査を受け、そこで骨折が判明した。

チームメートのフアン・ソトは「彼がどれだけタフか、みんな知っている。簡単にマウンドを降りるような選手じゃない。次の回に交代した時に、初めて“何かおかしい”と思った」と語った。

33歳のホームズは、今季ここまでメッツ投手陣の柱だった。最初の9先発で防御率2.39を記録し、安定感抜群の投球を続けていた。この日のヤンキース戦での4失点は、今季ワーストタイ。そのうち3失点は骨折前のものだった。

かつてヤンキース時代のホームズを指導したアーロン・ブーン監督も、「かなり痛みがあるのが分かった。感情を表に出さないタイプだけど、それでもかなりきつそうだった。マウンドを降りる歩き方を見ても、状態は良くなさそうだった」と心配そうに話した。

打球を放ったルーキーのスペンサー・ジョーンズは、試合後に謝罪。「彼は友人なんだ」と気遣いを見せた。

離脱期間は現時点では不明。ただ、一般的に骨折は回復まで少なくとも6週間程度かかるとされ、復帰は早くても6月下旬以降になる可能性が高い。さらに、ホームズの場合は投球時に踏み込む側の脚であることから、回復が複雑になる可能性もある。骨折箇所の詳細も含め、メッツは今後数日でさらに詳しい検査結果を待つことになる。

当面、メッツは数週間以上に及ぶホームズ不在を覚悟しなければならない。今季、先発陣で七回まで投げ切ったのはホームズとノーラン・マクリーンのみ。ホームズは3度も達成しており、ローテーションの中で最も計算できる存在だった。

同じ先発陣のデビッド・ピーターソンも、「つらいよ。こんな形で仲間が離脱するのは見たくない。しばらく彼なしで戦うことになるのは本当に痛い。今季のクレイは素晴らしい投球を続けていたし、チーム最高の選手と言ってもいいくらいだった。まず彼自身がフィールドに立てなくなるのがつらいし、もちろんチームへの影響も大きい」と肩を落とした。

ホームズ離脱後、メッツはピーターソン、フレディ・ペラルタ、クリスチャン・スコット、マクリーンの4人で先発ローテーションを回していく見込みだ。

代役候補として最有力なのは、球団5位有望株のジャック・ウェニンガー。24歳右腕は3Aシラキュースで7先発、防御率1.08と結果を残している。ただし33回1/3で18四球と制球面には課題が残る。

ほかにも、開幕からブルペン待機が続いていたトバイアス・マイヤーズや、球団2位プロスペクトのジョナ・トングらの名前も挙がる。しかし、トングは直近登板で7失点を喫するなど、9先発で防御率5.68。決定的な“穴埋め役”は見当たらない状況だ。

それだけに、今季序盤のホームズの存在感は“代えの利かないもの”だった。

フアン・ソトは「クレイは、自分が今まで見てきた中でもトップクラスに努力する選手。本当に悲しい出来事だけど、これも野球の一部。みんなで彼を支えるし、必要なら何でもする。とてもつらい」と語った。