左腕サンチェス、8回無失点の快投で無失点記録は37回2/3に

2:29 AM UTC

ガーディアンズ1−0フィリーズ】フィラデルフィア/シチズンズバンクパーク 5月22日(日本時間23日)

フィリーズのエース左腕クリストファー・サンチェスがまたも圧巻の投球を見せた。ガーディアンズとのシリーズ初戦で、8回無失点の好投を見せ、無失点記録を37回2/3まで伸ばした。前回のパイレーツ戦では完封を達成しているが、ガーディアンズ戦でも2塁を踏ませない投球で、96球を投げ、6三振、2四球、4安打と圧倒した。

サンチェスの無失点記録はこれはマウンド距離が現在と同じになった1893年以降、フィリーズ投手としては歴代2位の長さで、1911年にアレクサンダーが記録した41イニングに次ぐ数字となる。

これでサンチェスは、クリフ・リー(2011年の34イニング連続無失点)を上回ったほか、ラリー・アンダーセン(32回2/3)、ターク・ファレル(32回2/3)、殿堂入り投手ロビン・ロバーツ(32)、レンジャー・スアレス(32)、ケン・ハインツェルマン(32)らの記録も超えた。

サンチェスの次回登板は、サンディエゴでのパドレス戦が予定されている(ただし、フィリーズは週末以降のローテーションはまだ正式発表していない)。次戦でアレクサンダーの41イニングを超えられるか注目が集まる。

球団記録のランキング上位に入ったことについて問われると、「とても誇らしいし、本当にうれしい。この美しい街で歴史を作れていることは、本当にうれしい」とサンチェスは通訳を介して語った。

次戦でフランチャイズ記録には手が届く可能性がある一方で、1988年に59イニング連続無失点という歴史的な記録を打ち立てたオレル・ハーシュハイザーの記録超えの期待もかかる。

サンチェスは、直近4試合ではすべて7回以上を投げ、すべて無失点。これは2015年のクレイトン・カーショウ以来、4試合連続で「7回以上&無失点」を記録した初の投手となった。

さらにこの4登板で、サンチェスは32イニングで36奪三振を記録。4試合連続無失点で「32イニング以上&36奪三振」を同時に達成した投手は、1900年以降ではわずか4人目で、レイ・カルプ(1968年)やエド・ウォルシュ(1910年)らと並ぶ歴史的な領域に入っている。

「初めての感覚だ。メカニクスの感覚も、身体の感覚も、これまで一度も経験したことがない」とサンチェス。

これは、フィリーズの監督代行ドン・マッティングリーにとっても“未知の領域”だ。マッティングリーはメジャーで14年プレーし、さらに23年間コーチとして現場に立ってきた人物である。

「これほどのものは見たことがないかもしれない。登板のたびに本当に驚かされる。簡単そうにやっているけれど、大変なことを成し遂げている」とマッティングリーは語る。

エースの快投にもかかわらず、フィリーズ打線もまた、ガーディアンズ先発ガビン・ウィリアムズを攻略できなかった。右腕は8回4安打、11三振、無失点と圧巻の投球を披露し、投手戦となった。

「こういう試合は勝てる感じがするんだけどね。でも相手の投手も本当に良かった。どちらも何もできない試合だった」

指揮官は悔しそうな表情でそう振り返った。

サンチェスは前回登板で108球、その前も103球を投げていたこともあり、2試合連続完封への挑戦はならなかった。八回を終えてベンチへ戻った際、チームメートから握手で迎えられても驚きはなかったという。

「その時点で90球はとうに超えていたし、前回も100球を超えていたから、そうなる予感はしていたよ」とサンチェスは語った。

しかし、代わったジョアン・デュランが9回1死からカイル・マンザードに本塁打を被弾。これが決勝点となった。デュランにとっては今季初の被本塁打だった。「本当に申し訳ない気持ちだ。あの投球のあと、彼に勝ちをつけてあげたかった。でもそれができなかった」とデュランは肩を落とした。

「彼がまたああいう投球をして、次に自分が九回を任されるなら、その時は必ず抑えたい」

今のサンチェスの投球ぶりを考えれば、その機会はそう遠くないかもしれない。

「彼は本当にすごい。今、間違いなく一番いい投手だ」