【フィリーズ3−0パドレス】サンディエゴ/ぺトコパーク、5月27日(日本時間27日)
クリストファー・サンチェス(29)はフィリーズの球団記録にその名を刻んだ。
7回無失点の好投で勝利に貢献。サンチェスは、マウンドが現在の距離に変更された1893年以降のフィリーズの投手として、米国野球殿堂入りを果たしているグローバー・アレクサンダーを抜き、最長となる連続無失点記録を樹立した。
この左腕の連続記録は44回2/3(現在も継続中)に達し、アレクサンダーが1911年の新人時代に記録した41イニングを塗り替えた。
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試合後、フィリーズはビジター用のクラブハウスでサンチェスを祝って乾杯した。
サンチェスは「信じられない気分だ。1つのグループとして、そして球団全体として、ここで築き上げているものは本当に特別なものだ。選手、スタッフ、メディカルスタッフ全員がそうだ。だからこそ、ここにいるこの素晴らしい仲間たちと、こうした出来事を分かち合えるのは本当に特別なことだ」と周囲への感謝を語った。
しかし、サンチェスの記録達成劇は、決してドラマなしで終わったわけではなかった。
パドレスの一塁手ギャビン・シーツは三回に快音を響かせたが、339フィート(103.3メートル)のフライに倒れてチェンジとなった。続く四回にはマニー・マチャドが高々と左翼への飛球を打ち上げ、左翼手のエドムンド・ソーサがフェンス際まで後退したが、最終的にはフェンス手前で356フィート(108.5メートル)のフライを捕球した。
サンチェスは「打った瞬間に(スタンドへ)行ったと思った打球がいくつかあった。でも、そうならなくて神に感謝している」と振り返った。
四回はその後、ラモン・ローレアーノが2死から痛烈な二塁打を放ち、連続無失点記録の存続が懸かる状況で得点圏に走者を背負った。しかし、サンチェスはジャクソン・メリルを二塁手ブライソン・ストットへのゴロに打ち取り、球団記録を決定づけるアウトを奪った。
そして六回、ジャスティン・クロフォード(22)が114フィート(約34.7メートル)を全力疾走し、フェンスに激突しながらもジャンピングキャッチを見せ、マチャドの安打を強奪した。
マチャドは「俺たちはあの投手を追い詰めていた。打席の内容は本当に良かった。全体的に見ても素晴らしい打席だった。ただ、相手投手の出来が上回っていただけだ」と相手をたたえた。
サンチェスの記録的な連続無失点は、4月30日のジャイアンツ戦に先発した際の二回までさかのぼる。サンチェスが失点してからどれほどの時間が経過しているかを分かりやすく表現すると、相手チームが最後に得点を奪ったのは、通りのすぐ向かい側でNBAプレーオフ1回戦の第6戦、76ers対セルティックスの試合がティップオフする数時間前のことだった。
ダブルエースのザック・ウィーラー(35)はその時点でまだ1度しか先発していなかった(現在は先発6試合で4勝0敗、防御率1.67)。ドン・マッティングリー監督代行は、指揮官として最初のシリーズを終えようとしていた。当時のフィリーズは10勝19敗だった。
あれから多くのことが変わったが、サンチェスの失点数は変わっていない。1893年以降のフィリーズの投手による最長連続無失点記録トップ5は以下の通りだ。
- 1位 クリストファー・サンチェス(2026年) 44回2/3
- 2位 グローバー・アレクサンダー(1911年) 41回
- 3位 クリフ・リー(2011年) 34回
- 4位タイ ラリー・アンダーセン(1984年) 32回2/3
- 4位タイ ターク・ファレル(1957〜58年) 32回2/3
2試合連続本塁打を放った遊撃手のトレイ・ターナー(32)は「かなり長い間、本当に素晴らしい投球を続けている。あれだけ安定していれば、他の偉大な選手たちと肩を並べるようになる。ここは非常に歴史のある球団だから、ここでトップに立てるのは本当に特別なことだ。ふさわしい活躍だ」と左のエースをたたえた。
サンチェスは歴代記録の更新まではまだ道のりがある。その記録は、1988年に59イニング連続無失点を記録したドジャースのレジェンド、オーレル・ハーシュハイザーが保持している。
サンチェスの44回2/3連続無失点は、ライブボール時代(1920年以降)における単一シーズンの記録として7番目の長さとなる。次回の登板(まだ正式発表はないが、来週フィラデルフィアでの同じパドレス戦になる予定)で一気に3位まで浮上する可能性がある。サンチェスが追う歴代記録は以下の通りだ。
- 1位 オーレル・ハーシュハイザー:59回(1988年)
- 2位 ドン・ドライスデール:58回(1968年)
- 3位 ボブ・ギブソン:47回(1968年)
- 4位 ザック・グリンキー:45回2/3(2015年)
- 5位 カール・ハッベル:45回1/3(1933年)
- 6位 サル・マグリー:45回(1950年)
- 7位 クリストファー・サンチェス:44回2/3(2026年)
しかし、サンチェスはすでにある点でハーシュハイザーに肩を並べている。次回の先発登板は6月になるが、サンチェスの5月の成績は以下。
- 先発5試合
- 39回
- 45奪三振
- 3四球
- 無失点
サンチェスとハーシュハイザーは、MLB史上、1カ月間無失点を記録した唯一の純粋な先発投手だ(最低4先発)。ハーシュハイザーは1988年9月により多くのイニング(55回)を投げたが、奪三振は少なく(34)、四球は多かった(9)。
捕手のJ.T.リアルミュート(35)は「今は本当に楽しい。とにかく圧倒的だ。私の仕事を楽にしてくれる。捕手としてビデオゲームをしているような感覚だ。私がボタンを押せば、その通りに実行してくれる」と好調さを表現する。
しかしサンチェスは、クラブハウスでたたえられた後の試合後のスピーチで行ったように、すぐにその称賛をチームメートに返している。
サンチェスは「自分にとって特別なことだと伝えた。みんなのサポートがあることは本当に特別だ。これは自分自身や、マウンド上でやることだけのスポーツではない。わたしたちという集団のことであり、チーム全体のサポートを感じられることは、本当に特別で美しいことだと思う」と仲間に伝えた。
では、このサイ・ヤング賞候補は自身のスピーチをどのように評価しているのだろうか。
サンチェスは「うまく話せなかったけれど、問題ない」と語った。
投球で語らせれば十分と言って間違いないだろう。
