カブスの鈴木誠也がタイガース戦に3番・右翼で出場し、15号、16号ソロと今季自身3度目となる1試合2本塁打で勝利に大きく貢献した。
ア・リーグ中地区首位のタイガースとナ・リーグ中地区首位同士のシリーズ第2戦は、鈴木の2本塁打を含む5本塁打を放ったカブスが制し、シリーズを1勝1敗のタイに持ち込んだ。
まず試合を動かしたのは鈴木。
タイガース先発左腕のタイラー・ホルトンの低めチェンジアップをすくいあげ、左翼席に運び、貴重な先制点をもたらすと、さらに八回には3番手チェイス・リーの内角低めのスイーパーを完璧に仕留め、再び左翼席に16号ソロを叩き込んだ。
機動力が持ち味のカブスがこの日はパワーで魅せた。
五回にマイケル・ブッシュが自己最速の打球速度(約177キロ)で10号2ランを、七回にはピート・クロウ=アームストロング(通称PCA)が17号ソロ、ルーキーのマット・ショウも3月29日以来となる一発を放った。
「今日は別の勝ち方を見せられた。ホームランを5本も打てば十分だ。みんな良い角度でボールを飛ばし、しっかり仕留めていた」とカウンセル監督は満足そうに話し、先発のジェイムソン・タイオンも「ホームランで勝つ日もあれば、足を絡めて勝つ日もある。見ていて楽しいチームだ」と誇らしげに語った。
今季3度目の2発を放った鈴木は「ピートは弟みたいな存在。彼のすることは全部子どもみたいで可愛い」と言うと、PCAは「でも本塁打数では僕がリードしているからね」と兄にライバル意識をみせた。
鈴木とPCAの『兄弟コント』は止まらない。
鈴木が「ピートが『チームのパワーリーダーは僕だ』と言っていた」と明かすと、PCAは「今日、誠也が2本打ったから、俺も2本打たなきゃって返したんだ」と笑った。
本塁打王になるのはどちらかという記者の問いかけに「この体を見れば分かるでしょ」と鈴木は冗談混じりに答えた。
確かに鈴木はがっしりとした体格でパワーがあるが、弟分のPCAも負けてはいない。
本塁打だけではなく、2人は打撃成績でも熱い戦いを繰り広げている。打点は鈴木が55でPCAが54と僅差で追い、OPS(出塁率+長打率)は鈴木が.895と、PCAの.876をわずかに上回る。長打率は仲良く.563で並んでいるが、本塁打数はPCAが1本リード。
言葉の壁を越えて、試合中も『兄弟トーク』を繰り広げる2人の関係は、チームの結束力を高める原動力になっている。
PCAは「誠也の英語もどんどん上達しているし、互いに理解できるようになった。でも(言葉に関係なく)ホームランを打った時の喜びは世界共通だよ」と笑う。
カブスの強力打線を支える『兄弟』の本塁打レースにも注目したい。
