カブスはここ数年、海外市場で存在感を示すだけでなく、メジャー挑戦を目指す選手にとってシカゴを魅力的な行き先にする取り組みを続けてきた。
「日本人や韓国人選手の市場について話すなら、理論上、彼らを追う30球団があるわけではない」
ジェド・ホイヤー編成本部長は今週前半、ラスベガスでのGM会議で語った。
「多くの球団には、そのためのインフラ(日本選手が快適に過ごす環境)が整っていないからだ。だから私たちには優位性があると思う。実際にやってきたし、実績もある。選手たちは成功しているだけでなく、プレーを楽しんでくれている」
今オフは投手陣の各所に補強ニーズがあるため、カブスは市場の上位からマイナー契約レベルまでフリーエージェントを幅広く精査し、トレードの可能性も入念に洗っていく方針だ。ホイヤーは、今季も国際市場で獲得可能な選手の調査を進める考えを示した。
「いい選手がたくさんいる。日本から来る選手が多いし、韓国から来る良い選手もいる。アメリカ人で戻ってくる選手も少なからずいる。だから、その市場には間違いなく関与するつもりだ」
先発補強の最有力は27歳の右腕、今井達也で19日に西武ライオンズからポスティングされる見込みだ。今季は163回2/3で防御率1.92、178三振、45四球。2022年開幕以降では防御率2.21を記録している。速球は90マイル台半ば(約151〜155キロ)で、スライダーやスプリットを含む6球種を操る。
ホイヤーは今オフに「アメリカ人で戻ってくる選手」にも言及し、とくに2人の名前が目立つという。
右腕コディ・ポンセ(31)は韓国のハンファ・イーグルスで昨季、180回2/3で17勝1敗、防御率1.89、252三振、41四球。以前の日本での3年間は結果が安定性せず、MLBでは2020〜21年にパイレーツで通算55回1/3、防御率5.86だった。
左腕のフォスター・グリフィンは2014年ドラフト1巡目でロイヤルズから指名され、日本では読売ジャイアンツで昨季14登板を重ねて好投を続けたが、膝の負傷でつまずいた。30歳のグリフィンは78回で防御率1.73、77三振、18四球。直近3年では防御率2.57を記録し、スプリットを含め多い時は7球種を操る。
「日本市場はワクワクする」とカブスのカーター・ホーキンスGM。
「これまで以上に多くの選手が海を渡る。向こうには素晴らしい才能がある。私たちには彼らを支えるインフラが整っていることを示してきた」とカブスが日本選手獲得に有利だと強調した。
