デビン・ウィリアムスのメッツ移籍がリリーフ市場に与える影響は?

December 2nd, 2025

デビン・ウィリアムスがメッツと契約に合意したというニュースを受け、エドウィン・ディアスやメッツ、そしてリリーフ投手市場全体にどのような影響があるか、MLBインサイダーのマーク・ファインサンド記者が解説する。

1. メッツのディアス時代は終わりなのか、それとも“スーパー・ブルペン”結成か?

ウィリアムスを獲得したからといって、メッツがディアス獲得レースから外れるわけではない。ただし、もしディアスが他球団に移籍しても代わりを務められる存在を確保した。さらに、ディアスが残留した場合でも、ウィリアムスはセットアッパーとして実績は十分。2020年には、ジョシュ・ヘイダーのセットアップとしてプレーし、トレバー・ホフマン賞(最優秀中継ぎ投手賞)を受賞。さらに2022年には同じ役割でオールスターに選出されている。

ウィリアムス本人はクローザー希望と思われるが、新契約は“クローザー並みの年俸”が支払われるため、八回か九回かという役割の違いはそこまで大きな要素にならないだろう。

メッツは昨季、ブルペン防御率3.93でリーグ9位(ディアスは66 1/3イニングで防御率1.63)。ディアスがFAとなる今オフ、メッツがブルペン市場で動くことは予想されていたが、複数の球団幹部によれば、メッツがリリーフ投手を最低2人は獲得するだろうと見られており、“スーパー・ブルペン”構想は十分あり得る。

2. ディアスを引き留めない場合、メッツが別の大物FAを狙う可能性は?

これはメッツがディアスの再契約に動くかどうかで大きく変わる。ディアスの契約は4〜5年で年俸平均約2000万ドル(約33億円)になる見込みだ。仮にディアスが移籍しても、メッツがブルペンにさらなる投資をする可能性は高い。

一方、FA市場の大物でメッツにとって現実的な選択肢はピート・アロンソとの再契約だろう。ただし確実ではない。アロンソが移籍した場合、メッツは打線の長打力を補うためカイル・シュワーバーに向かうシナリオもある。カイル・タッカーやコディ・ベリンジャーは本命視されていないが、ブランドン・ニモを放出したために外野に空きが生まれた。スティーブ・コーエンの積極姿勢を考えると、メッツがあらゆるFA選手を狙っても、不思議ではない。

3. ウィリアムス、ヘルズリーが消えたことで、リリーフ市場は加速するか?

2人が市場を離れても、実績あるリリーフ投手はまだ豊富だ。トップはもちろんディアスで、最も高額になるだろう。ウィリアムスは3年4500万ドル(約74億円)、ヘルズリーは2年2800万ドル(約46億円)で契約。これにより“ディアス以外のクローザー”の相場が固まったと言える。

続いて動きそうな投手としては、ロバート・スアレス、ピート・フェアバンクス、エミリオ・パガン、タイラー・ロジャースらが挙がる。ルーク・ウィーバー、カイル・フィネガン、ケンリー・ジャンセンもクローザー経験者だ。

次に契約が決まりそうなのはフェアバンクスだろう。ブルージェイズとマーリンズが興味を示し、オリオールズもヘルズリー獲得前に同投手へ接触していたという。

4. ヤンキースはディアスやスアレスを狙うのか?

ディアスのFAにより、ヤンキースもクローザー探しに動くと思われていた。しかし、トレード期限後に加入したデビッド・ベドナーが22試合で10セーブ、防御率2.19と抜群の安定感を見せ、来季クローザーを任せられる可能性が出たため、ヤンキースがトップリリーフに巨額投資をする必要は必ずしも高くない。

とはいえ、ヤンキースが今後、1〜2人のリリーフを追加補強する可能性はある。また、コディ・ベリンジャーの再契約交渉も続いており、もし流出した場合は新たな主軸候補が必要になる。

さらに、先発陣も補強ポイントが多い。トミー・ジョン手術から復帰予定のゲリット・コール、肘の骨棘除去手術で2026年序盤を欠場するカルロス・ロドン、さらにトミー・ジョン手術を受けたクラーク・シュミットらケガ明けの投手が多く、課題は山積みだ。