大型補強の”代償”払うドジャースのドラフト戦略は?

July 8th, 2026

連覇中のドジャースが昨オフ、最大の弱点を補強しようと動いた時、市場のトップ選手と契約することが将来に影響を及ぼす可能性があることは分かっていた。

それでも3連覇を狙うため分かった上でリスクを受け入れた。そのため、クオリファイング・オファーの対象だったクローザーのエドウィン・ディアス、3年6900万ドル(約107億6400万円)と、右翼手カイル・タッカー、4年2億4000万ドル(約374億4000万円)との契約に踏み切った。

今週末に2026年MLBドラフトを控え、ドジャースは昨オフの大型補強の影響を実感することになる。クオリファイング・オファーを拒否した2選手と契約したペナルティとして、チームは本来持っていた2番目、3番目、5番目、6番目に高い指名権を失った。さらに、戦力均衡税(いわゆる贅沢税)の基準を超過しているため、最初の指名順位も10枠下げられた。

「間違いなく対価を払った」と、編成本部長のアンドリュー・フリードマンはタッカーとの契約直後に語った。「過去にこれをしたことはなかったと思う。ただ、組織全体としての層の厚さを考えれば、対価は依然として無視できないが、そこまで大きなものではないといえるチーム状況が作れている」

「上位のプロスペクトが非常に強いが、それ以上に組織全体の層の厚さがある。だからこそ今年に限っては、ドラフト会議の食費が契約ボーナス総額を上回るような状況も許される。実際、今年はそうなるかもしれない」

  • 1日目の指名順位:40位、132位
  • 契約金プール割当額:395万1900ドル(約6億1650万円)
  • 昨年の最上位指名:ザック・ルート、左腕、40位指名……MLBパイプラインで球団12位プロスペクトとされるルートは、2025年にロサンゼルスが連続指名したアーカンソー大の2人のうち最初の選手だった(もう一人は7位プロスペクトのチャールズ・ダバラン)。ルートのプロデビューはキャンプ終盤のスプリング・ブレイクアウト(若手有望株によるエキシビション)まで持ち越された。その試合では3回を投げ、対戦した10打者のうち8人から三振を奪った。左腕はその勢いをレギュラーシーズンにも持ち込み、ハイAグレートレイクスで最初の13先発を終え、防御率2.37を記録している。
  • 2025年指名組のブレイク候補:ダバラン、外野手、41位指名
    外野手が豊富なドジャース組織の中で、ダバランはすでに注目すべき名前の一人として地位を築いている。昨年、1Aで8試合に出場して34打数17安打と好成績を残した後、ダバランは今季をハイAでスタートし、最初の71試合でOPS.839を記録している。

支払う代償は大きい。それでもドジャースは、今勝つためにできるすべてを尽くしながら、同時に将来へ向けた土台も築くというバランスを取るのが上手い。過去にも同様のペナルティを受けながら、メジャー最高勝率を誇るチームであると同時に、活況あるファームシステムも持っている。最近更新されたMLBパイプラインの有望株トップ100リストには、MLB最多となる9人が名を連ねた。

それはつまり、ドジャースが今年のドラフトで指名に工夫を凝らす必要があるということだ。

おそらく、11日(日本時間12日)にドジャースが最初の指名を行う頃には、最も評価の高い候補は残っていないだろう。ドジャースは序盤の指名で必ずしも特定のポジション群を狙うわけではないが、その時点で最も優れた才能だと考える選手を重要な守備位置から探す。

昨年の場合、それは21人の指名のうち14人を投手に充てることを意味した。近年のドジャースは、全体的に投手を多く指名する傾向にある。

多くのメジャー球団にとって、ドラフトは組織に人材を補充する絶好の機会だ。ドジャースはペナルティーを受けながらもドラフトでトップ級の才能を見つける巧みさを持っているが、有望株を獲得する手段はドラフトだけではない。

ドジャースのトップ100プロスペクト9人のうち、5人は球団外から加わった選手だ:マイク・シロタ(11位)、ザイア・ホープ(19位)、リバー・ライアン(70位)、クリスチャン・ザズエタ(89位)、ジェームズ・ティブス3世(95位)。

プロスペクト同士のトレードであれ、トレード期限での動きであれ、ドジャースは競争力のある期間をできるだけ長く保ちながら、ファームシステムに新たな才能を注入する方法を絶えず見つけている。

才能を見極め、育成することこそがドジャースの強みだ。選手を獲得するタイミングはそこまで重要ではない。