2025年のナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS=7回戦制)をに控えた12日(日本時間13日)、ドジャースとブルワーズはアメリカンファミリーフィールドでそれぞれチーム練習を行った。
くしくもこの日は、2018年のNLCS第1戦で両軍が対戦してから、ちょうど7年の節目でもあった。
ドジャースにとって、あのシリーズは黄金時代への通過点に過ぎなかった。
一方のブルワーズは、あと一歩届かない悔しさと、何度もの惜敗が始まる起点となったシリーズだった。
そして迎える今回の再戦。ポストシーズンでの新たな激突が13日(同14日)に開幕する。
ここで改めて、2018年のNLCSを振り返り、それが両球団にもたらした影響を見ていこう。
舞台
2018年のNLCSで両軍が顔を合わせた当時、2チームの立場は大きく異なっていた。
ドジャースは6年連続のポストシーズン出場中で前年のワールドシリーズではアストロズとの第7戦まで戦い抜いていた。
一方のブルワーズは、2011年のNLCS(対カージナルス)以来となるポストシーズン進出を果たした。
ブルワーズには、1982年以来となるリーグ優勝への大きな期待があった。
レギュラーシーズンでナ・リーグ最多の96勝を挙げ、クリスチャン・イェリッチ、ロレンゾ・ケイン、ライアン・ブラウンを中心とした華やかな打線を擁していた。さらに、コーリー・クネーベル、ジョシュ・ヘイダー、ジェレミー・ジェフレスら強力なリリーフ投手陣が終盤の継投を固めており、安心感は群を抜いていた。
一方のドジャースは、マックス・マンシー、コディ・ベリンジャー、ジョク・ピーダーソン、ヤシエル・プイグ、エンリケ・ヘルナンデスらを擁するバランスの取れた攻撃陣で対抗した。
先発ローテーションにはクレイトン・カーショウ、ウォーカー・ビューラー、リッチ・ヒル、柳賢振(リュ・ヒョンジン)が名を連ね、当時は守護神ケンリー・ジャンセンも健在だった。
まさに“クラシック”と呼ぶにふさわしい、頂上決戦の条件がすべてそろっていた。
2018年ナ・リーグ優勝決定シリーズの激闘
シリーズは、期待どおりの壮絶な戦いだった。
当時のブルワーズは、27個のアウトをどう積み重ねるかに全力を注いでいた。第1戦では先発ジオ・ゴンザレスが2回を投げた後、ブランドン・ウッドラフが2回を完全に抑え、続くジョシュ・ヘイダーが3回無失点の好投。ドジャースは終盤に反撃したものの、ブルワーズが1点差で逃げ切った。
ドジャースは第2戦で1点差で逆転勝利し、シリーズを1勝1敗のタイに戻してロサンゼルスへ舞台を移した。
続く第3戦では、ブルワーズ先発のジョリス・チャシーンが救援4人と継投し、完封リレーで勝利。しかしドジャースは第4戦、第5戦を連勝し、3勝2敗でミルウォーキーに戻った。
第6戦でブルワーズ打線は初回から猛攻し、4得点を挙げて7−2で勝利。「負ければ終わり」の第7戦に持ち込んだ。
初回、クリスチャン・イェリッチのソロ本塁打で本拠地の観客席は大歓声に包まれたが、直後の二回、コディ・ベリンジャーが逆転の2ランを放ち、ドジャースが試合をひっくり返した。
五回裏、ドジャースが2−1とわずか1点をリードし、2死一塁の場面。
イェリッチが放った打球は左中間への大飛球となったが、この日二塁から左翼へ回っていたクリス・テイラーがフェンス際でダイビングキャッチ。値千金のプレーでリードを守った。
その後ドジャースは一気に流れをつかみ、5−1で勝利。ナ・リーグ優勝を決め、ワールドシリーズへの切符を手にした。
その後、両チームは
ドジャースは2018年のワールドシリーズでレッドソックスに敗れたものの、その後は2度のワールドシリーズ制覇を達成した。
一方のブルワーズは、11日の地区シリーズでのカブス撃破が、ロッキーズをスイープした2018年の地区シリーズ以来となるポストシーズンのシリーズ突破となった。
「経過年数が何年かなんて気にしていない」とパット・マーフィー監督は語った。
「はっきりしているのは、ここ数年、毎年のように優勝争いに加わってきたということ。その事実に感謝している。2017年以降は、プレーオフに進むか、あと1勝のところまで来ている」
さらに続けて、チームの総合力を強調した。
「それはこの組織の力を物語っている。フロント、オーナー陣、コーチングスタッフの貢献もだ。だが何より重要なのは、この場所で戦うべきタイプの選手像を理解していること。そして、今のロッカーにはそういう選手が大勢いる。とても特別なことだ」
ブルワーズは、球団初の世界一と1982年シーズン以来となるリーグ優勝を目指す。
「やるべきことは山ほどある」
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は12日に語った。
「組織として、彼ら(ブルワーズ)は素晴らしい仕事をしてきた」
ナ・リーグ勝率1位シードはブルワーズだが、スター軍団のドジャースをこのシリーズの本命と見る声は多い。
「ドジャースは大国(パワーハウス)だ」とマーフィー監督。「そうとしか言いようがない」。
ドジャースは現在、13年連続でポストシーズンに進出している。その間に4度のリーグ優勝と2度の世界一を成し遂げた。
ファンが「そろそろ別のチームが勝つところを見たい」と思っているのではないかと問われると、ロバーツ監督は笑みを浮かべて答えた。
「いや、みんな僕たちを見るのが好きなんだと思うよ。応援するにせよ、敵対するにせよ、ドジャースを見るのが好きなんだ。ここミルウォーキーでもね」
