2026年ドジャースで大きな飛躍が期待される3人の投手

December 18th, 2025

2026年を迎えるにあたり、ドジャースがメジャー最強の先発ローテーションを擁していると主張するのは難しくない。大谷翔平山本由伸、ブレイク・スネル、タイラー・グラスナウ、佐々木朗希によるローテーションを考えれば、先発陣に関しては率直に言って盤石だ。しかし、ドジャースがここ数年、嫌というほど思い知らされてきたように、予期せぬ事態は起こるものだ。

2025年、スネル、グラスナウ、佐々木の全員が負傷者リスト(IL)での長期離脱を余儀なくされた。大谷の投手デビューは6月中旬までずれ込み、イニングを伸ばすために多くの時間を要した。レギュラーシーズン中、ドジャースは17人の投手が少なくとも1試合以上に先発登板しており、これは全球団で3番目に多い数字だった。

しかし、2026年にドジャースの先発陣に負傷や不振が襲いかかったとしても、ワールドシリーズ連覇を果たした王者は十分な備えができている。3人の若手右腕、エメット・シーアン、ギャビン・ストーン、リバー・ライアンが、エリート先発陣を支えるドジャースの第一防衛線を形成する。1998~2000年のヤンキース以降では初めてとなる「3連覇」を目指す上で、このトリオが大きな役割を果たす可能性がある。

シーアンは2025年に同様の役割で卓越した成績を残した一方、ライアンとストーンはともに重大な負傷からの回復のためにシーズンを全休した。極めて重要となる可能性がある2026年、この3人に何を期待すべきか、以下にまとめる。

2024年5月のトミー・ジョン手術からのシーアンの復帰は、これ以上ないほど順調だった。右腕は6月中旬に復帰登板し、重要な一角を務めた。12試合に先発し、他の3試合ではロングリリーフとして登板。8月下旬から本領を発揮し、ポストシーズンで救援を務める前のレギュラーシーズンでは73回1/3で防御率2.82、89三振の成績を残した。

現在26歳のシーアンは、2023年6月16日、メジャー初登板となったジャイアンツ戦で6イニングを無安打に抑えるという衝撃的なデビューを飾り、MLBレベルでの実力を示した。しかし、同シーズンを防御率4.92で終えると、2024年は右前腕の炎症によりILで開幕を迎え、その後トミー・ジョン手術を受けた。手術から1年余りで再びマウンドに戻ることができた。

30.6%という驚異的な三振率に加え、シーアンは2025年のスタットキャストの多くの項目で輝きを放った。それには期待防御率(3.00)、期待被打率(.206)、ボール球へのスイング率(32.8%=MLB全投手の上位9%の成績)、空振り率(32.9%=上位7%)が含まれる。主に右打者に投じるスライダーと大半を左打者に投じるチェンジアップは、それぞれ目覚ましい結果を残した。先発としての調整を完全に終えたシーアンは、ドジャースの主要な5人の先発ローテーション以外において、最優先の選択肢になると予想される。

2024年10月に肩の大手術を受けた後、ストーンは通常のオフシーズンを過ごしており、2026年には準備が整うはずだ。これはドジャースにとって大きなニュースだ。新人だった2024年、ストーンはチームの先発ローテーションの主要な一角を担い、25試合の先発で140回1/3を投げ、防御率3.53、116三振を記録した。開幕から、右肩の炎症でIL入りする前の最後の先発となった8月31日まで、先発陣の一角を守り抜いた。

ストーンの手術による離脱は1年以上に及んだため、実戦感覚を取り戻す過程で多少の苦戦は予想されるかもしれない。しかし、この右腕はすでにローテーション中盤から後方を任せられる存在であることを証明しており、スタットキャストの主要な指標のほぼすべてで平均以上の数値を記録している。20%という三振率は数少ない例外の一つだったが、ストーンは四球を抑え、強い打球を許さず、打者にストライクゾーン外の球を31.1%の割合で振らせた(上位23%の成績)。

現在27歳のストーンは7種類の球種を操る。特筆すべきはチェンジアップで、2024年の使用率(26.7%)はフォーシーム(25.7%)を上回った。ストーンはチェンジアップで打者を打率.178に抑えており、最も空振りを奪える球種(空振り率37.2%)だった。スライダー、カーブ、そしてスイーパーも質の高い球種だ。アウトを取るための豊富な武器を持つストーンは、新人ながらMLBの先発投手として成功しており、必要であれば再びその役割を果たすことができるだろう。

2025年をドジャースのプロスペクト(有望株)ランキング9位で迎えたライアンは、球界屈指のマイナー組織において、最高の右腕プロスペクトと評価されている。2024年、メジャーデビューでの4試合の先発登板では、20回1/3を投げて自責点3(防御率1.33)、18三振を記録し、その実力を示した。最高の登板となったのは7月28日のアストロズ戦。ライアンは5回2/3を投げて、8三振を記録し、2安打1失点でメジャー初勝利を挙げた。

しかし、ライアンは最後の登板を右前腕の張りのため途中で降板。2024年8月にトミー・ジョン手術を受け、同シーズンの残りと2025年シーズン全休を余儀なくされた。2026年の春季キャンプには間に合う見込みで、ドジャースへの復帰に向け、先発としての調整と実戦感覚を取り戻す機会を得ることになる。健康を維持し、より多くの登板数でメジャーの負荷に対応できることを証明する必要があるが、ライアンには十分な能力がある。

現在27歳のライアンは、2024年にメジャーで直球、スライダー、カーブ、シンカー、チェンジアップ、カットボールという6種類の球種を投げた。強い打球を抑えることに長けており、相手打者の平均打球速度を84.3マイル(約135.7キロ。2025年のMLB規定投球回以上での最低記録は84.8マイル=約136.5キロ)に抑え、ハードヒット率(打球初速95マイル=約153キロ以上の割合)も27.8%という数値を記録した。もし、2026年にデビューシーズンに近い成績を残すことができれば、どのような役割であれ、チームへの復帰を歓迎されるだろう。