【開幕第2戦・展望】

March 18th, 2025

東京シリーズはドジャースの先勝で始まったが、第2戦ではドジャースは佐々木朗希(23)、カブスはメジャー5年目の左腕ジャスティン・スティール(29)が先発する。

日本投手が日本開催試合でメジャーデビューするのは2019年の菊池雄星(当時マリナーズ、現エンゼルス)以来2人目となる。

「(メジャーリーグで投げることは)学生の頃から目標にしてきたことですし、それを東京ドームでまさか迎えられることはびっくり。日本で投げる機会はそうないと思うので、この機会をしっかり噛みしめながら投げたいと思う」と試合前に話した。

春季キャンプ中盤以降、ロバーツ監督は「朗希が(東京のカブス戦で)先発するかどうかは決まっていない」と言葉を濁すこともあった。過度にプレッシャーをかけたくないという親心もあったのだろうか。

しかし佐々木は「(目標は)開幕戦の先発」と揺れることはなかった。

オープン戦で登板内容を見ると、3月4日のレッズ戦では山本由伸に次ぐ2番手で登板し、3回で46球を、11日のガーディアン戦では先発投手として4回で41球を投げ、2試合で3安打無失点と好投した。速球も99.3マイル(約160キロ)をマークするなど球速も上がっている。

春季キャンプ中、マイナーリーグの投手コーチ陣と共に特に下半身の使い方を改良に取り組んできた。

ガーディアンズ戦後に「確実に良くなっている部分とまだまだの部分もある。(今日は)自分の悪い癖が出てしまったが、開幕前でよかった。これから開幕に向けて調整していきたい」と話したように、まだ模索中の部分もある。

ここまでの取り組みに対してぶれることなく、自信を持ってカブス打線に向き合えるかが鍵になる。

対するカブスのスティールは昨季こそ5勝5敗に留まっているが、2023年には16勝を挙げている実力者だ。速球は92マイル前後(約148キロ)だが、スライダー、シンカー、チェンジアップ、カーブなどの変化球を操る技巧派左腕だ。

昨季は開幕投手を務めた経験を持ち、第1戦で先発を務めた今永昇太投手にユニークなアバイスを送るなど精神面の余裕を持つ。

「開幕戦では誰でも選手も緊張するけれど、『どんな投球をしても100年後は誰も覚えていないよ』と言い聞かせることで、気持ちが楽になる。ショウタ(今永昇太投手)が開幕投手に決まった際にもそうアドバイスをしたけれど、彼はいつもいい投球をするし緊張する姿は想像できない」と笑う。

オープン戦では3試合に登板したが、開幕前の最後の登板となった3月11日のブリュワーズ戦では10安打7失点を喫し、4回途中で降板している。球がゾーンの真ん中に集まり、相手に

長打を許した。1週間でどこまで修正できたのか、甘い球を見逃さないドジャース打線に対してどんな配球をするのかも要注目だ