フィリーズのドン・マッティングリー監督代行が、トレード期限前の補強を求めた主砲ブライス・ハーパーの発言について、独自の見解を示した。
「選手はGMになった気分で話したがるものだよ」
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マティングリー監督代行は、ヤンキースで14年間プレーした経験を持つ。主砲ハーパーの「チームには補強が必要だ」という発言について問われると、名門ヤンキースの伝説的な名オーナー、ジョージ・スタインブレナー氏の思い出を引き合いに出しながら、独特の言い回しで切り捨てた。
「あの頃(ヤンキース時代)なら、オーナーが報道陣を呼んで『おい、これを記事にしてくれ。俺たちをボロクソに叩いてくれ』と言っていたよ。それで騒ぎが起きて、チーム内にすごい空気が漂ったもんだ」
マティングリー代行はマーリンズとのシリーズ最終戦の前にそう語った。
フィリーズはオールスターブレイク明けの11試合で8敗と急失速。そのうち6試合で「1得点以下」と打線が深刻な不振に陥っている。マーリンズとの2戦に敗れた後、ハーパーは10月のポストシーズンで強い投手を打ち崩せるか問われ、こう発言していた。
「補強が必要だと思う。もちろん今季はずっと良い戦いをしてきたけれど、いつだって戦力を補強できればチームの助けになるはずだ」
だが、チームの主砲が見せたこの「率直すぎる発言」に、マティングリー代行は苦言を呈した。
「ブライス(ハーパー)が一人で勝手に思い悩んでいるだけだよ。正直、ほかの誰もそんなことは考えていない。選手ってのは現状を理解しないのにGMになりたがるものなんだ。人の金を使って補強の指示を出すのが好きなんだよ。まあ、それ以上の話じゃないさ」
現在、デーブ・ドンブロウスキー編成トップと、ドン・マティングリーの息子でもあるプレストン・マティングリーGMはトレード期限に向け、補強に動くと見られている。
「デーブ(ドンブロウスキー)はこの仕事を長くやっているし、いつだって補強をためらったことはない。われわれもトレード期限でチームを強化しようとしているのは確かだ」とマティングリー代行も補強自体は否定しない。
ハーパーの発言は誰もが思っていることでもある。打線も投手陣も補強が必要なのは明らかだ。しかし、指揮官が懸念しているのは「現有戦力へのリスペクト」だ。
「後半戦に入ってから良いプレーができていないのは事実だ。ただ、今のチームについて余計なことを言えば、それは一緒に戦っている誰かを否定することになる。『今のメンバーじゃ勝てない』と言っているようなものだからね。世界一を連覇したドジャースだって常に補強しようとしている。それはわれわれも同じだ」
「ハーパーと話し合う必要はない」
もっとも、マティングリー代行はこの件でハーパーと直接話し合うつもりはないという。
「ブライスはブライスだ。言いたいことを言う性格だし、気にしていないよ。話半分に聞いておく。長年やっていれば『アレが足りない、コレが必要だ』なんて言葉は何度も耳にしてきた。私はいつだって内部に目を向ける。『自分が良くならなきゃいけない。俺たちが成長しなきゃいけない』とね」
当のハーパー本人も、「まず自分がもっと打たなければいけない」と自身の不振(ここ数週間の失速)を認めていた。
チームの現状について問われたマティングリー代行は、最後に強い信頼を口にした。
「今のプレー内容は決して良くない。だが、私はこのチームを信じているし、最初からその気持ちは変わらない。今の不振で『もうダメだ』なんて微塵も思っていないよ。選手たちだって分かっているさ。ヤンキース時代、スタインブレナーに叩かれた時だって、僕らは自分たちが良くないことなんて最初から分かっていたんだからね。結局、外部が勝手に騒ぐだけさ。それが良いモチベーションになるか、悪い影響になるかは別としてね」
Todd Zolecki