19日(日本時間20日)、アリゾナでのDREAMシリーズが幕を閉じた。だが、チームメートの一部は、ごく近いうちに再会することになる。
マイノリティ選手の多様化を支援するこの野球育成プログラムは、今回で9年目を迎えた。15以上の州とカナダから、主にアフリカ系アメリカ人の高校生投手と捕手が80人以上参加した。
大学のスカウト陣はすでに、このグループに好感触を得ている。
2026年のDREAMシリーズ参加者のうち、3人の有望株がテキサス工科大への進学を決めている。さらにDREAMシリーズのチームメート2人がマイアミ大、2人がバンダービルト大へ進み、他の4人は将来、ルイジアナ州立大のダグアウトを共にすることになる。
「全国から集まって、1箇所で競い合うなんて信じられない」と2025年のDREAMシリーズ参加者、フロリダ州タンパ出身の18歳、サミール・モハメドは言った。
「ここでお互いを知り、絆を作るのは良いことだ。(ルイジアナ州立大の)キャンプに入ってすぐ、スムーズに始動できるからね」
3年生のモハメドは近い将来、ルイジアナ州バトンルージュにある大学のダグアウトで、DREAMシリーズのチームメートたちと顔を合わせることになる。そのメンバーは、ルイジアナ州スターリントン出身の3年生デビン・ダウンズ(18)、カリフォルニア州コロナ出身の4年生アンソニー・マーフィー(18)、そしてカリフォルニア州エルクグローブ出身の4年生ディラン・ミナティー(17)だ。
「マーフ(マーフィー)とディランとは、2年ほどの付き合いになる。大学で一緒になると分かっているのは、すごくクールだね」とモハメドは語った。
「3人全員とかなり親しい。同じ大学のチームで、カレッジ・ワールドシリーズを目指せるなんて、考えただけで最高だよ」
ダウンズは、特にマイノリティ・コミュニティの人材育成に尽力するMLB育成プログラムの常連だ。アリゾナ州テンピにあるエンゼルスのスプリングトレーニング施設で行われた週末は、ダウンズにとって2度目のDREAMシリーズ参加。この間、MLB IDツアー、エリアコード・ゲームズ、そしてハンク・アーロン・インビテーショナル(2度のロースター入り)などの試合に参加している。
ダウンズは、こうしたエリート向け指導プログラムの機会が何を意味するかを分かっている。
「学び、聞き、上達することだ」とダウンズは言った。
DREAMシリーズの経験者4人全員が、SEC(サウスイースタン・カンファレンス)のディビジョン1で共にプレーするという事実は、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デーの週末に毎年称えられるこのプログラムの精神を、より一層高めるものだ。
「すでに兄弟のようなものだ。大学に行く前から全員を知っているし、親しい。キャンパスに行く前から、すでに兄弟愛で結ばれている」とダウンズは参加の利点を語った。
MLBにおけるアフリカ系アメリカ人選手の数は増加傾向にある。その大きな要因は、より低年齢の子供たちに野球を普及させるだけでなく、顕著な成果を上げている青少年育成プログラムにある。1995年から2015年までメジャーで21年間のキャリアを送り、今回で8度目のコーチとしてDREAMシリーズのためにアリゾナへ戻ってきたラトロイ・ホーキンスはそう語った。
ホーキンスは、大学への進学者が相次いでいることにも驚きはしなかった。
「ゴロを捕るのがやっとだった子供たちが成長し、『ああ、彼はドラフト1巡目指名候補になるな』と言われる選手になっていくのを見てきたからね」ホーキンスは言った。
ホーキンスは70年代から80年代にかけて、インディアナ州ゲーリーで育った。祖父母と母が近隣のカブスの熱心なファンだったことで、野球に出会った。学校から帰ると、テレビでカブスのデーゲームを観戦し、夜はホワイトソックスのナイター中継を見ていた。
「両方のいいとこ取りだった。それが野球への入り口だった」とホーキンスはいう。
DREAMシリーズで、ホーキンスはマイノリティ・コミュニティでの野球普及におけるMLB幹部のトニー・リーギンス(野球育成最高責任者)、デル・マシューズ(野球育成担当上級副社長)、キンドゥ・ジョーンズ(野球育成マネジャー)らの貢献を真っ先に挙げた。
DREAMシリーズに参加する若い有望株たちは、ホーキンス自身が1991年に18歳でツインズからドラフト7巡目指名を受けた当時とは比べものにならないレベルにあると付け加えた。
「もしデル、キンドゥ、トニーがあの年齢の私のプレーを見に来ていたら、(自身のレベルは今の高校生よりも低いため)間違いなく(DREAMシリーズには)招待しなかっただろうね。それだけは確かだ」とホーキンスは笑った。