カージナルスが右腕メイと1年契約で合意報道

December 13th, 2025

カージナルスが右腕、ダスティン・メイと1年契約で合意したとMLB.comのマーク・フェインサンド記者が13日(日本時間14日)、伝えた。球団からの正式発表はされていない。

まだ28歳と若いメイは、このオフのフリーエージェント(FA)市場の中でも最も若く、注目度の高い選手の1人として市場に出ていた。

右腕のメイは、2019年に21歳でドジャースの有望株としてメジャーデビューして以来、浮き沈みの激しいキャリアを歩んできた。

メイが今季の初登板は4月で2年ぶりにメジャーのマウンドだった。離脱期間では、マイナーを含めた公式戦にも648日間登板しなかった期間があり、その間に2度目の大きな肘の手術となる屈筋腱の手術と、食道裂傷の緊急手術を受けている。

2025年はドジャースとレッドソックスで合計25試合(先発23試合)に登板し、防御率4.96を記録した。ボストンはローテーションを強化する狙いでトレード期限前にメイを獲得したが、その狙い通りとはいかず、メイは移籍後は防御率5.40にとどまり、9月の大半を右前腕の張りで負傷者リストで過ごした。

それでも2025年シーズンは、メイが比較的健康を保てたという意味で大きな前進だった。投球回は132回1/3で、2021年から24年までの合計を上回った。今後もメイがマウンドに立ち続けることができれば、まだ伸びしろは十分にある。

その土台になっているのが球種構成だ。メイのスイーパーは左右どちらの打者に対しても軸となる球種で、平均16.9インチ(約43センチ)の横方向の変化を誇る特異なスライダー系のボールだ。これに対してシンカーは反対方向に平均18.9インチ(48センチ)沈み、スイーパーと反対方向の動きを見せる。低い腕の位置から投げることで、大きな横変化を生み出している。

メイはこのほかにフォーシームとカットボールも投げており、3種類の速球系を使い分ける昨今のトレンドに沿った組み立てで打者を惑わせている。

2021年5月にトミー・ジョン手術を受けるまでは、将来有望なスター候補という評価だった。メジャー最初の31試合登板で防御率2.93をマークし、2020年にワールドシリーズを制したドジャースでも重要な一員だった。