ブルージェイズにとって、悪夢のようなイニングとなった。
まず五回表、先発ディラン・シースが左大腿部に違和感を訴えて降板。さらに五回裏には、主砲ブラディミール・ゲレーロJr.が右肘に死球を受け、そのままベンチへ退いた。
わずか15分ほどの間に、投打の主役2人が相次いでグラウンドを去る異常事態。負傷者に悩まされてきたチームに、再び暗い空気が流れた。
ゲレーロJr.は、過去にも手や手首付近に死球を受ける場面はあったが、その際は本塁付近でトレーナーやジョン・シュナイダー監督を待つことが多かった。しかし今回は、内角球が右肘に直撃すると、そのまま足を止めずにダッグアウトへ向かい、駆け寄った監督やトレーナーとも会話を交わさずベンチ裏へ消えた。
ゲレーロJr.は左手や左肘には防具を着用しているものの、この球は防具のない右肘を直撃。球団は「右肘の打撲」と発表し、初期のレントゲン検査では骨折は確認されなかったという。ひとまず最悪の事態は回避されたが、今後は腫れや痛みの状態を見ながら慎重に判断していくことになりそうだ。
一方、シースも左大腿部の張りで途中降板。今季加入し、先発ローテーションの軸として期待される右腕だけに、チームへの影響も小さくない。投打の中心選手が同じイニングで相次いで姿を消す。ブルージェイズにとって、あまりにも痛い一日となった。
先発シースは、五回にスペンサー・ホーウィッツへの内角へカーブが大きく外れた直後、マウンド上で足を跳ねさせるような仕草を見せた。トレーナーと共にジョン・シュナイダー監督もマウンドに向かい、スタッフと長く言葉を交わした。その後、続投を試みたものの、わずか数球後に再び異変があり、76球で降板した。
現時点で左大腿部の状態は「軽度」とされているが、今後数日間で精密検査を行い、次回登板の可否を判断することになる。
チームは今季、すでに先発陣を中心に相次ぐ負傷に悩まされている。ホセ・ベリオス(トミー・ジョン手術)、コーディ・ポンセ(前十字靭帯手術)、ボーデン・フランシス(トミー・ジョン手術)とシーズン絶望組が並び、さらにシェーン・ビーバーも肘のリハビリ段階にある。マックス・シャーザーも前腕と足首の負傷で負傷者リスト入りしている。
その影響で先発層には大きな負担がかかり、今季はパトリック・コービンを補強するなど急場をしのいできた。また、ルール・ファイブ・ドラフトで指名されたスペンサー・マイルズもロングリリーフから先発候補へと成長を見せている。しかし、“新エース”ディラン・シースの離脱は、チームにとって大きな痛手になる。
