【ブルージェイズ10-0ジャイアンツ】サンフランシスコ/オラクルパーク、7月8日(日本時間9日)
この日、先発のディラン・シースはノーヒットノーランのまま九回のマウンドに上がった。しかし、ブルージェイズ史上唯一のノーヒットノーラン達成投手デーブ・スティーブに並ぶところまでは、あと一歩届かなかった。
打線は大量10得点を挙げたが、この日の注目はマウンドのエースに注がれていた。その上で大勝で10日(日本時間11日)から始まるパドレスとの敵地でのシリーズに向け最高の勝利を挙げたチームの戦いを振り返ろう。
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1 あと一歩だったシース
野球における大きな論点の一つは、ノーヒットノーランのかかっている投手をどこまで引っ張るかだ。特に現代は投手が145球を投げるようなことはなくなっている。
最終的にシースは九回先頭のエリオット・ラモスに安打を許して118球で降板。3四球を与えたが、11三振を奪う力強さを見せた。記録を意識しながらも、目の前の一球に集中し続けた。
「頭に浮かばないわけがない。でも、自分は『やばい、ノーヒットノーランだ』と考えるより、配球や自分が何をしたいかにより集中していた。見ての通り、どんな小さなことでも安打になり得る。達成するのは本当に難しいものなんだ」とシースは語った。
ダグアウトでは、ピート・ウォーカー投手コーチがその予兆を感じ取っていた。長年投手コーチを務めるウォーカーは、2000年代初頭にこの球団で投げていた経験もあり、1990年9月2日にスティーブが歴史を作って以来、こうした惜しい場面を何度も見てきた。
「6回を終えた時点で(ノーヒットノーランを)感じていた。順調に投げ、ストライクを投げ込んでいたし球数も妥当だった。ところどころで早いカウントから打たせていたので、今日は深いカウントが多くなかった。そして、彼の球は本当にキレキレだった。特にスライダーとカーブは、今季で一番だったと思う」
2 ブラディに待望の一発!
シースのノーヒットノーラン挑戦のため忘れられがちだが、ブラディミール・ゲレーロJr.は今季最高級のスイングを披露した。
九回、ライアン・ウォーカーの95マイル(約152.9キロ)のシンカーを引っ張り、左翼へ419フィート(約127.7メートル)の一発。ゲレーロらしい低い弾道の打球で、真ん中に入った甘い球に恵まれた面はあったが、それを仕留めてこその一流打者。まだ今季5号と伸び悩んでいるものの、巻き返しにはいつでもきっかけが必要だ。
「彼が長期的な不振を経験するのは、これが初めてだけど、真のプロフェッショナルとして対処している。彼はこのゲームの中で育ってきた選手だ。このゲームと、それに伴うストレスには慣れている。こうした逆境に直面した時、自分自身について多くを学び、チームについても多くを学ぶ」
やっと目にみえる前進となった。
ここで最も重要なのは、スイングそのものだ。ゲレーロは体をひねって、腰と下半身の力を引き出した。今季はあまりみられていなかった動きで、本来の姿に戻るまでの道のりはまだ長いが、これがその第一歩となりうる。
3 岡本のMLB初満塁弾
わずかにフェンスを越えた一発だったが、本塁打は本塁打。まして満塁本塁打ならなおさらだ。
岡本和真の今季21号は、序盤にリードを5-0へ広げる一発となり、シースに大きな余裕を与えた。
「21本塁打だ。日本人ルーキーの記録は22本だったと思う。まだオールスター休みにも入っていない。彼は私たちが期待していた通りかそれ以上の活躍をしてくれている」とシュナイダーは語った。
実際、岡本がいなければ、ブルージェイズはもっと下の順位にいただろう。攻撃でチーム最大の脅威であり続け、メジャーの投手に調整していきながら、一年目から打線を引っ張っている。この調子を維持できれば、30本塁打を軽々と超えていくだろうし、終盤にア・リーグ新人王争いへ名乗りを上げる可能性もある。
