【アスレチックス7−8xブルージェイズ】トロント/ロジャースセンター 3月28日(日本時間29日)
開幕から2試合連続のサヨナラ劇。ブルージェイズは今季も戦い抜く姿勢をファンに強く印象づけた。
28日(日本時間29日)、ブルージェイズはアスレチックスに8-7で勝利。24時間以内に2度目のサヨナラ勝ちを収めた。
この日のヒーローはアーニー・クレメント。延長11回、左中間へのライナーで試合を決め、開幕戦のアンドレス・ヒメネスに続くサヨナラ勝利の立役者となった。
「アーニー、アーニー、アーニー」
チームメイトたちは、一斉にフィールドへ飛び出し、クレメントの名前を叫びながらホームで祝福した。
開幕2試合連続のサヨナラ勝ちは、2014年のタイガース、パイレーツ以来の快挙で、ブルージェイズでは球団史上初となる。
決勝打のクレメントだけではない。
この試合ではスペンサー・マイルズのデビューも強烈なインパクトを残した。
昨オフのルール5ドラフトで獲得された注目株、スペンサー・マイルズは11回表を無失点に抑え、サヨナラ勝利への流れを呼び込んだ。25歳の右腕は、度重なる手術や離脱の影響でシングルA以上での登板経験がなく、マイナー通算でもわずか14回2/3しか投げていなかった。
そのマイルズは、この日がメジャーデビュー。先頭打者のピッチャー返しを落ち着いて処理すると、すぐさま遊撃のヒメネスへ送球。二塁走者を三遊間で挟み、最後は岡本がタッチしてアウトを奪った。続くマックス・マンシーからは、キャリア初となるメジャー三振を記録した。
アドレナリン全開のマイルズは、98マイルを超える速球を連発。最後はデンゼル・クラークをライトフライに打ち取り、この回を無失点で締めくくった。この瞬間、スタンドの歓声はこれまでで最も大きく感じられたはずだ。
マイルズの力投が劇的なサヨナラ勝利への舞台を整えたと言ってもいいだろう。
昨季、49度の逆転勝利でメジャー最多を記録したブルージェイズ。この日の勝利も、まるでいくつもの試合が詰め込まれたような展開だった。
序盤はディラン・シーズの独壇場だった。デビュー戦で12三振の球団記録を樹立し、5回1/3を1失点に抑える圧巻の投球。しかし、降板後に流れは一変する。
メイソン・フルハーティは打球を2度足に受けて途中降板。続くブレンドン・リトルがシェイ・ランゲリアーズに満塁弾を浴び、試合の流れは一気に傾いたかに見えた。
それでも、終盤にかけてコツコツと反撃し、九回にはアレハンドロ・カークの今季1号ソロで試合を振り出しに戻した。
2025年のチームが示していたように、試合は最後まで分からない。そしてブルージェイズが諦めることはない。
そしてこの夜、もう一つ分かったことがある。
その日のヒーローは予想できないということだ。
2026年のチームもまた、多くのサプライズを見せてくれそうだ。
