初戦から主役の輝き タティス、マチャド揃い踏みでパドレス快勝

September 30th, 2026

【カブス0-8パドレス】サンディエゴ/ペトコパーク、9月29日(日本時間30日)

フェルナンド・タティスJr.とマニー・マチャドは、こうした瞬間のためにプレーしている。

過去7年間、パドレスはこのスーパースターコンビが生み出す魔法に何度も助けられ、魅了されてきた。だからこそ、大舞台でこそ輝く2人がナ・リーグのワイルドカードシリーズ第1戦で見せたプレーは、ある意味必然だった。

初回、先頭のタティスは、カブス先発マシュー・ボイドの初球を捉えた。打球は跳び上がったピート・クロウ=アームストロングが伸ばしたグラブをわずかに越え、左中間のパドレスのブルペンへ。スタットキャストによる推定飛距離は405フィート(約123.4メートル)だった。

パドレスの選手がポストシーズンで先頭打者本塁打を放ったのは、これが初めて。球場はたちまち熱狂に包まれた。2024年のワイルドカードシリーズ第1戦で、タティスが初回に放った2ランを思い起こさせる一発だった。

その直後、歓声はさらに大きくなった。

マチャドはボイドが外角いっぱいに投じた81.5マイル(約131.2キロ)のチェンジアップを捉え、左翼席に運んだ。あっという間に、パドレスは2-0とリードを広げた。

パドレスがポストシーズンの初回に複数本塁打を放ったのは初めて。イニングを問わず、1イニングに複数本塁打を記録したのは9度目となった。

先発のマイケル・キングは7回無失点と圧巻の投球を披露し、勝利へ十分すぎるリードを得ると、最後は強力ブルペン陣が危なげなく試合を締めくくった。

だが、これはまだ初回の話に過ぎない。タティスとマチャドの活躍は始まったばかりだった。

三回、1死からタティスが四球で出塁すると、続くマチャドが打球速度108マイル(約173.8キロ)で右中間フェンス直撃の二塁打を放ち、タティスが一塁から生還。五回にもマチャドが四球を選んで出塁し、ジャクソン・メリルの2点適時打で本塁を踏んで6-0とした。

そして迎えた七回、この日一番のハイライトが訪れた。

タティスは遊撃への緩いゴロで内野安打をもぎ取ると、ダスティン・ハリスの打席で二盗を敢行。送球をかいくぐってセーフとなると、ボールは跳ねて浅い左中間へと転がった。

タティスに迷いはなかった。素早く起き上がると、ヘルメットを脱ぎ捨てて一気に三塁へ。左翼手イアン・ハップがボールに追いつく頃には三塁を蹴り、頭から本塁へ飛び込んで生還した。

膝をついたまま雄叫びをあげるタティスに呼応するように、ペトコパーク全体が大歓声に包まれた。

試合後、本塁打と激走のどちらが楽しかったかを尋ねられたタティスは、笑いながらこう答えた。

「難しい質問だけど、みんなが熱狂するのを感じながらベースを駆け抜ける方かな。本塁打の時も球場全体、誰もが興奮していて、スタジアムの雰囲気は本当に素晴らしかった。ファンのおかげで、もう一押しする力をもらえた。ここでプレーできて最高だよ」とタティスは語った。

初回のシーンに既視感を覚えたとすれば、それもそのはずだ。今年6月30日、リグレーフィールドでの試合でも、タティスとマチャドはボイドから揃って本塁打を放っていたからだ。その試合でもタティスの一発は先頭打者弾だった。ボイドは9月に対戦した打者119人に本塁打を許していなかったが、この日の2発でその記録は途切れた。

パドレスのポストシーズンは、まさにこれ以上ない最高の一歩を踏み出した。