2025年のフィールディング・バイブル・アワード受賞者が先週発表され、メジャーリーグで各ポジションの最優秀守備選手が表彰された。
フィールディング・バイブル・アワードは、リーグ別ではなくMLB全体で各守備位置(9ポジション)から1人ずつを選出するほか、「複数ポジション」部門、年間最優秀守備選手、年間最優秀守備チームも選ぶ。
同賞は今年で20年目。統計、目視による評価、および投票者が考慮するその他の要素を組み合わせ、専門家パネルの投票で決定される。主催はSports Info Solutions(スポーツ・インフォ・ソリューションズ社=スポーツデータ収集・分析・配信を行う企業)。
2025年の受賞者は以下。
一塁手:マット・オルソン(ブレーブス)
オルソンは一塁手として5度目の受賞。2006年の創設以降では一塁手最多の受賞回数でアルバート・プホルスに並んだ。
二塁手:ニコ・ホーナー(カブス)
ホーナーは今年の初受賞者3人のうちの1人。カブスの二塁手としては2012年のダーウィン・バーニーに次ぐ2人目の受賞となった。
三塁手:キーブライアン・ヘイズ(レッズ)
ヘイズは通算3度目の受賞となった。これまでにも2021年と2023年にパイレーツ所属時に受賞している。レッズの選手としては、2008年に二塁手として受賞したブランドン・フィリップス以来、2人目の受賞者となった。
遊撃手:ムーキー・ベッツ(ドジャース)
ベッツは今回で通算7度目の受賞となり、2006年の創設以降で単独最多記録を樹立。ヤディアー・モリーナ、アンドレルトン・シモンズとのタイを上回った。過去5回は右翼手として、2023年は「複数ポジション部門」での受賞だったが、遊撃手としては今回が初めての受賞。
ベッツはドジャースの遊撃手として初の受賞者であり、球団内では2014年に一塁手のエイドリアン・ゴンザレスが受賞して以来、内野手としては2人目となった。
左翼手:スティーブン・クワン(ガーディアンズ)
クワンは2025年、オルソン(一塁手)、ホーナー(二塁手)とともに満票で選出された3人のうちの1人。過去4年間で3度目の受賞となる。ガーディアンズはこの期間に通算7回の受賞者を出しており、全チーム中最多となっている。
中堅手:セダン・ラファエラ(レッドソックス)
ラファエラは今回が初受賞。スタットキャストの「フィールドランバリュー(守備による貢献度)」で全MLB外野手のトップを記録した。レッドソックスの中堅手として初の受賞者であり、球団としては右翼手として3度受賞したベッツ、2024年に右翼手として受賞したウィリー・アブレイユに続く3人目の外野手受賞者となった。
右翼手:フェルナンド・タティスJr.(パドレス)
タティスは2023年に続き、通算2度目の受賞となった。パドレスの選手としては、これまで唯一の受賞者である。
捕手:パトリック・ベイリー(ジャイアンツ)
ベイリーは総合的な守備力に優れ、とくにフレーミング(捕球技術)の巧みさで知られる捕手。2024年に続き2年連続でフィールディング・バイブル・アワードを受賞し、オルソンと並び2024年、2025年の連続受賞者となった。
投手:マックス・フリード(ヤンキース)
フリードはブレーブス所属時の2020年以来、2度目の受賞となった。ヤンキースの投手としては初の受賞者であり、球団としては2022年に捕手ホセ・トレビーノが受賞して以来の選出となった。
複数ポジション部門:アーニー・クレメント(ブルージェイズ)
クレメントは今季、ブルージェイズで内野の全ポジションを守った。ブルージェイズはこの部門で2年連続の受賞となり、2024年のドールトン・バーショーに続く快挙となった。クレメントにとっては今回が初受賞である。
年間最優秀守備選手:パトリック・ベイリー(ジャイアンツ)
ベイリーはフィールディング・バイブル年間最優秀守備選手賞の第3回受賞者となった。過去の受賞者は、2024年のドールトン・バーショー、2023年のキーブライアン・ヘイズ。ベイリーは2025年、スタットキャストの「フィールドランバリュー」でMLB全体トップを記録し、年間を通じて最高の守備選手と評価された。
年間最優秀守備チーム:カブス
二塁手ニコ・ホーナーや中堅手ピート・クロウ=アームストロングら守備力の高い選手たちを中心に、カブスが初の「フィールディング・バイブル年間最優秀守備チーム賞」を受賞した。
