ナショナルズが投手補強、グリフィンと1年契約で合意

今季まで3年間、巨人でプレーした左腕

December 16th, 2025

ナショナルズの編成本部長に就任したポール・トボーニは、チームのロースターを眺めていた際、ある特定のエリアに注目した。

「真っ先に考えたのは投手のことだ。先発投手とリリーフ投手の両方だ」とトボーニ編成本部長は先週行われたウィンターミーティングで話していた。

15日(日本時間16日)にレッドソックスとのトレードでマイナー右腕ルイス・ペラレスを獲得したナショナルズは、連日の投手補強を実現。16日(同17日)には30歳の左腕をメジャーの投手陣に加えることになった。

MLB.comのジェシカ・カメラート記者(ナショナルズ担当)とマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、ナショナルズは左腕フォスター・グリフィンと1年契約を結ぶことで合意。まだ球団からの正式発表は行われていないが、1年550万ドル(約8億2500万円)の契約であることが報じられており、さらに最大100万ドル(約1億5000万円)の出来高も盛り込まれているようだ。

これは、10月にナショナルズの編成本部長に就任したトボーニにとって、初めてのフリーエージェント(FA)補強となる。

グリフィンは日本プロ野球の読売ジャイアンツで3年間プレーし、合計315回2/3を投げて18勝10敗、防御率2.57を記録。今季は78イニングを投げて防御率1.62、77三振の好成績を残し、オールスターに選出されたが、後半戦に右膝を痛めて離脱した。2022年以来、4年ぶりのメジャー復帰となる。

ナショナルズでは先発ローテーション争いに加わることが予想される。先発陣は若手が多く、グリフィンの経験値は重宝されるはずだ。33歳の右腕トレバー・ウィリアムスは7月に右肘の手術を受けてリハビリ中。現在の先発ローテーションには左腕マッケンジー・ゴアのほか、ジェイク・アービンとケイド・カバリの両右腕らが名を連ねているが、エース格のゴアにはトレードの噂が絶えない。

グリフィンは2014年、高校卒業時にロイヤルズからドラフト1巡目指名を受けてプロ入り。2020年にメジャー昇格したが、デビュー戦で負傷し、トミー・ジョン手術を受けることになった。2022年にメジャー復帰を果たし、夏場のトレードでブルージェイズへ移籍。メジャー通算では7試合(すべてリリーフ)に登板し、1勝0敗、防御率6.75を記録している。

メジャーでの最後の登板は、ブルージェイズ時代の2022年9月22日。その後、同年11月にブルージェイズからリリース(解雇)され、活躍の場を日本に移した。

ナショナルズ先発陣は今季、メジャーワースト2位の防御率5.18に終わり、9イニングあたりの三振数(7.56)もメジャー25位にとどまった。なお、ブレイク・ビュテラ新監督の就任に伴ってコーチングスタッフを刷新し、サイモン・マシューズが投手コーチ、ショーン・ドゥーリトルが投手コーチ補佐に就任することが決まっている。