今週初め、スティーブ・コーエンが自身がオーナーである限りメッツはキャプテンを任命しないと語ったとき、注目はすぐさまフランシスコ・リンドーアに向けられた。
長年にわたり、リンドーアはクラブハウス内のリーダーであり、メディアやファンとの関係でも存在感を示してきた。昨年のこの時期には、球団幹部、そしてリンドーア本人も球団史上5人目のキャプテンになる可能性について公に語ったこともあったが、実現には至らなかった。その後、ブランドン・ニモとピート・アロンソという2人のベテランを今オフに失ったことで、リンドーアは在籍年数が最も長い野手となり、最も明確なリーダーとなった。
しかし、リンドーアがキャプテンに就くことはない。今後も、2031年まで続く(予定の)在籍期間中においても、その肩書きを得ることはない。
「尊重している」とリンドーアは19日(日本時間20日)に語った。
「これは間違いなくスティーブとフロントオフィスの決断だ。尊重している。結局のところ、キャプテンに任命されようがされまいが、自分がやることは変わらないし、それで自分が変わるわけではない。だから尊重している。この話題に終止符を打ってくれたことはありがたい。これでこの話をやめて、前に進める」
メッツの歴史でキャプテンを務めたのは、キース・ヘルナンデス、ゲーリー・カーター、ジョン・フランコ、デービッド・ライトの4人だけだ。現在、メジャーで正式なキャプテンがいるのはヤンキース(アーロン・ジャッジ)とロイヤルズ(サルバドール・ペレス)の2球団のみで、多くの球団には、公式な肩書きこそないものの精神的支柱となるベテランが存在している。
「野球でキャプテンを置くことはそう多くない。実際には珍しいことだ。以前のオーナーは別のやり方をしていたかもしれないが、私は違った見方をしている」と、キャプテンを任命することはないと表明した後、コーエンは語った。
昨春、キャプテン就任の可能性について問われたリンドーアは、「自分はチームのリーダーの一人だと感じている。もし実現すれば光栄だし、特別なことだ。決して当然とは思わない」と語っていた。カルロス・メンドーサ監督も、リンドーアは「候補の最上位」にいるとしつつ、「他にも数人が候補に挙げられる」と述べていた。
結局それが実現しなかったこともあり、コーエンの発言にリンドーアはそれほど驚かなかったという。コーエンの発言以降、両者の間でこの件についての話し合いは行われていない。
左手の手術からリハビリ中のリンドーアは、「彼らが進みたい方向ではないということだ。尊重しているし、理解しているし、賛同している」と語った。
「自分は野球に集中するだけだ。キャプテンという肩書きがなくてもリーダーはいると感じている。クラブハウスはクラブハウスだ。野球をして、勝つことに集中しよう」
リンドーアに加え、メッツには2039年まで契約を結んでいるフアン・ソトという存在感のあるベテランがいる。さらに、リーダーシップで知られる内野手マーカス・セミエンをトレードで獲得し、メジャー7年目のボー・ビシェットとも契約した。投手陣ではショーン・マナイアとデービッド・ピーターソンが近年、リーダーとしての役割を担っている。
「ここにはやるべきことを分かっている良い選手がたくさんいる。自分も同じだ。それぞれが自分の役割を続ければいい。成長することに集中し、ベストな自分であり続ける」とリンドーアは語った。
Anthony DiComo