【ガーディアンズ8-2アスレチックス】クリーブランド/プログレッシブ・フィールド、7月20日(日本時間21日)
ガーディアンズのギャビン・ウィリアムスが「苦しかった」と振り返った前半戦を払拭する快投を見せた。オールスター明けの初登板で、7回を投げて今季最多の11三振、1失点4安打1四球に抑え、チームの勝利とシリーズ勝ち越しに大きく貢献した。
「前半戦は自分が望んでいたものではなかった。四球が多く、常にカウントで後手に回っていたから、後半戦はそれを変えていきたい」
ウィリアムスは前半戦でMLBワーストの57四球を記録し、防御率3.70(97回1/3、19先発)。しかし、この日は先頭のローレンス・バトラーに対して86マイル(約138キロ)のスイーパーで見逃し三振を奪うと、二回には3者連続三振。2023年8月以来となるキャリア3度目の2ケタ三振を達成した。
「素晴らしかった。ストライクを投げ、ゾーン内で勝負していて、しっかり打者に向かっていっていた」とスティーブン・ボート監督も絶賛した。
ウィリアムス自身も「シカゴとの前回登板では、外角を狙いすぎて慎重になりすぎていた。ゾーンに投げ込むことが大事で、弱い当たりを打たせるほうが四球よりはるかにいい」と語った。
この日のアスレチックスの平均打球初速は84.0マイル(約135キロ)で、ウィリアムス登板時としては今季3番目の低さとなり、強打を許さなかった。この日のように球威と制球がかみ合えば、三振を奪いつつ、打たせて取ることもできるため、後半戦の巻き返しに期待がかかる。
打線では、デービット・フライが5打数2安打、キャリア最多となる4打点を記録して打線を牽引した。トミー・ジョン手術を経て6月1日に復帰した29歳は、オールスター前の31試合で打率.149、出塁率.219、長打率.299と絶不調だっただけに、この試合を浮上のきっかけとしたい。
「デービッドは、うちで最も優れた打者の1人だ。われわれもそれを分かっているし、時には4日間の休みを取ってリラックスして一息つくことが、かえって良い方向に働くこともある。復帰直後に左投手と2試合対戦できたことも、勢いをつけるきっかけになった。デービッドにとって素晴らしい週末になったね」とボート監督は語った。
ガーディアンズ(48勝50敗)は、オールスター後の有利な日程を活かしてポストシーズン進出を狙っており、ウィリアムスやフライのような前半戦に苦戦した選手たちの復調が鍵を握る。
