【ホワイトソックス0-2ガーディアンズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、10月10日(日本時間11日)
スティーブン・ボート監督(41)が2年前にガーディアンズの指揮官に就任した当時、ギャビン・ウィリアムズ(27)はグラウンド外では物静かで、控えめな性格だった。投手としても、現在の姿へ成長していく途中にあった。
当時のウィリアムズなら、シーズン最大の一戦で自ら登板を志願することなど考えられなかった。ボート監督はそう振り返る。
それが今週、ウィリアムズは自らボールを求めた。
「今は自分がどんな投手かを理解し、それを信じています。自分自身への自信をどんどん深めてきたと思います」とボート監督は語った。
ホワイトソックスとのア・リーグ地区シリーズ(ALDS)第4戦で緊急登板してから2日後、ウィリアムズはプログレッシブ・フィールドで行われる第5戦への先発を志願した。勝ったチームが次のラウンドへ進む大一番。その言葉通り、クリーブランドの野球史に長く語り継がれる投球をやってのけた。
ウィリアムズは、12三振を奪う好投でホワイトソックスを2-0で退け、ガーディアンズをレイズとのア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)進出へ導いた。
12三振は、1996年ALDS第4戦でチャールズ・ネイギー氏(59)が記録した球団のポストシーズン最多記録に並んだ。
ウィリアムズは5回2/3を無失点。許した安打はわずか1本で、2四球、1死球だった。ガーディアンズ投手陣は試合を通じて計21三振を奪い、レギュラーシーズンとポストシーズンを合わせた9イニング制の試合でMLB新記録を樹立した。
今季ア・リーグ最多の三振を奪ったウィリアムズは、第4戦に勝利した8日(同9日)、ボート監督のオフィスを訪れた時から、こうした投球を思い描いていたのだろうか。
「いつも自分がこうやって投げる姿を想像しています。状況は関係ありません。マウンドに上がるたび、チームが勝つ可能性を最大限に高めたい。それが今の一番の目標です」
ウィリアムズは第4戦の九回に18球を投げ、ガーディアンズの9-5の勝利を締めた。球団はこの救援登板について、強度の高いブルペン投球と同じ効果があると説明していた。それでも通常とは異なる登板間隔だけに、10日のマウンドで体がどう反応するかは実際に投げるまで分からなかった。
その不安を、ウィリアムズはすぐに消し去った。降り続く雨の中、三回まで打者10人に対して6三振。二回にトリスタン・ピーターズ(26)へ四球を与えただけで、ほぼ完璧に抑えた。初安打を許したのも六回2死、カイル・ティール(24)の中前打だった。
ウィリアムズは第4戦の救援登板を振り返り、「実戦で打者と対戦できた経験は、かなり役立ったと思います」と振り返った。
その効果は数字にも表れた。ウィリアムズは二回に3三振、三回に2三振を奪い、四回は3アウトすべてを三振で奪った。五回にも2三振を追加。フォーシームの平均球速は99.1マイル(約160キロ)に達し、レギュラーシーズンの97.6マイル(約157キロ)を大きく上回った。
「六回まで無安打でいくなんて、なかなか想像できません。それでも、こういう試合だからこそ、彼のような投手をマウンドに送るんです」とボート監督は語った。
「木曜夜の投球も信じられないほど素晴らしかった。そして土曜日に、またあれだけの投球をしてくれた。球数の上限に達した。それだけで降板させました」
ウィリアムズは六回2死からミゲル・バルガス(26)に四球を与え、満塁とした場面で降板。大歓声に包まれる中、観客からスタンディングオベーションを受けてマウンドを後にした。
続くエリック・サブロウスキー(28)が村上宗隆(26)を三振に仕留めてピンチを切り抜けると、三塁側ダグアウトのウィリアムズも興奮を隠さず喜んだ。
ウィリアムズの12三振は、負ければ敗退となるポストシーズンの一戦では歴代2位タイ。昨季のア・リーグ・ワイルドカードシリーズ第3戦でヤンキースのキャム・シュリットラー(25)が記録した数字に並び、最多記録まであと1三振だった。
最多はタイガースのタリック・スクーバル(29)が2025年ALDS第5戦で記録した13三振となっている。
さらにウィリアムズは、2025年ALDS第2戦のブルージェイズ、トレイ・イェサベージ(23)に続き、ポストシーズンで最初の5回を無安打に抑えながら11三振以上を奪った史上2人目の投手となった。
打線ではホセ・ラミレス(34)が2ランを放ち、ウィリアムズを援護した。ラミレスは長身右腕の先発を知った時点で、ガーディアンズの勝利に自信を持っていたという。ウィリアムズは今季、何度も期待に応える投球を続けてきた。
ボート監督と同様、ラミレスもここ数年のウィリアムズの変化を感じ取っている。
「物静かなタイプですけど、静かな殺し屋みたいな選手です。ここまで成長して、今の姿になったことを本当にうれしく思います。こういう彼を見られて、本当にうれしいです」
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