「アンチエイジングの帝王」の活躍でブルージェイズ7連勝

35歳スプリンガー、7月すでに5本塁打

July 5th, 2025

【ブルージェイズ4-3エンゼルス】カナダ・トロント/ロジャースセンター

ジョージ・スプリンガーの「アンチエイジング」の秘訣は冷水浴でもボトックスでも、奇跡の抗酸化フルーツでもない。

野球だ。

35歳のベテラン外野手は、今季、年齢を全く感じさせないプレーでチームを牽引している。

エンゼルスとのシリーズ第2戦。スプリンガーは初回に今季16号ソロを放ち、試合の流れをブルージェイズに引き寄せた。試合は延長11回、アディソン・バージャーのサヨナラ打で2試合連続のサヨナラ勝ち。これでチームは7連勝と勢いを加速させ、ア・リーグ東地区首位を独走している。

ジョン・シュナイダー監督は「完全に乗ってるよね。97マイルのシンカーをセンターへ109マイルでホームランにするんだよ。去年なら違う結果になっていたかもしれない。この2週間、チームにとって大きな存在だ。今もリーグに存在感を証明し続けている。ア・リーグのオールスターに選ばれるべきだと思う」と語った。

スプリンガーは直近5試合で5本塁打、過去11試合で21打点と大爆発。今季は前半戦だけで16本塁打10盗塁を記録。1901年以降、35歳以上で同条件を達成したのはわずか4人だ。

▼35歳以上で前半戦15本塁打10盗塁以上
ジョージ・スプリンガー(2025年):16本塁打−10盗塁
・アルフォンソ・ソリアーノ(2013年):16本塁打−10盗塁
・ゲイリー・シェフィールド(2007年):21本塁打−12盗塁
・レジー・サンダース(2005年):18本塁打−14盗塁

歴史的快挙も現実味を帯びてきている。35歳以上でシーズン25本塁打15盗塁以上を記録した選手は過去8人しかおらず、OPS+が今季スプリンガーの145に達した例はない。

スプリンガーは賞賛を受けると、自分への評価を避けて、すぐに話題を仲間へと向ける傾向にある。

でも、今回ばかりは逃れられない。ブルージェイズの走塁復活の中心にいるのは彼であり、「全力、全力、全力」をチームに説き続けてきた。そして今、リーダーとしての存在感もより明確になっている。日々、エネルギーに満ち溢れた表情でプレーしている。

「体の調子もいいし、気分もいい。とにかくチームの勝利のためにできることをやろうとしているだけ。シュナイダーもデマーロ(ヘイル)も『勝つために必要なことをしろ』って毎日言っているよね。それを受け入れると、必要以上のこと、できないことを無理にしなくなる。もちろん人間だから、時にはやりすぎちゃうこともあるけど、結局は勝つために自分にできることをするだけだよ」

周囲が懐疑的になる中でも、シュナイダーは常にスプリンガーを全面的に支持してきた。

「彼はチームを背負って引っ張れる選手だ。ジョージがやってきたことについては、スプリングトレーニングでもみんな疑問視していたけど、自分はジョージ・スプリンガーを常に戦力と見てきた」

ベテランだけではなく、この日は若手も躍動した。『もしもの時』のために昇格していたルーキー左腕ラザロ・エストラーダが、終盤4イニングを1失点の好投。あのマイク・トラウトから三振も奪い、ブルージェイズに新たな戦力を印象付けた。

ドジャースのようにスター軍団を形成できる球団は一握りで、ポストシーズン進出チームとその他のチームを分けるものは、チームの核となって支える選手の存在と、そしてう伏兵が出現するかどうかだ。

ブルージェイズはバシット、ゴーズマン、ベリスの先発勢、そしてブラディ(ゲゲレーロJr)やビシェットなどが核となり、今日はエストラーダという思わぬ伏兵による予想外のサプライズが勝敗を分けた。

「ベンチで見ていてもワクワクする。俺たちはこのロースターの全員を信じてるし、全員に輝くチャンスがあるんだ。バージャーの送球とサヨナラ打、スプリンガーの活躍と話題は尽きない。特にスプリンガーは今ノリに乗ってる」とマックス・シャーザーも楽しそうに話す。

スプリンガーの若さと勝負強さ、そして若手の台頭。これこそがポストシーズンへ駆け上がるチームの条件だ。