【レイズ4−2ヤンキース】ニューヨーク/ヤンキースタジアム、5月22日(日本時間23日)
ゲリット・コール(35)がヤンキースタジアムのマウンドに登るまで569日を要した。自身が「効率的かつ最適」と表現したトミー・ジョン手術からのリハビリは、さまざまな役割を経験する十分な機会となった。
全米各地のダグアウトの手すりにもたれかかり、ファンとチームメートの両方として行動した。クラブハウスや通路で投手たちと集まり、補助コーチとして自らの野球哲学を伝えた。おそらく最もやりがいがあったことは、夫そして父親として家事に没頭する珍しい夏を過ごしたことだろう。
そのどれもがヤンキースのエースほどぴったりと合う役割ではなかった。コールは6回を無失点、2安打に抑えた。
「長い道のりだった。しかし、今夜のどこかの時点でまるで一度も離れていなかったかのように感じた。マウンドに立てて本当に、本当に気分が良かった」と復帰戦を振り返った。
コールはこの夜を「素晴らしい」と表現し、ドラマチックな展開となったが、結末が台無しにした。ホセ・カバイェロがショートバウンドのライナーでエラーし、タンパベイが4得点した八回につながった。
「私たちが経験していることを考えると、試合に負けるのは嫌なものだ」とアーロン・ブーン監督は語った。チームは14試合で10敗し、レイズから5.5ゲーム差に後退している。「あのチームに勝つ方法を見つけなければならない」とライバル対策が急務だ。
負けたが、この夜はコールの登板が中心だった。ウォームアップを終える際、捕手のオースティン・ウェルズはコールに「さあ、ボールを投げ込んで楽しもう」と伝えた。
リハビリコーディネーターのジョー・ベロ氏とのキャッチボール中に取り入れた頭上へのワインドアップを初めて用い(最初は単調さをなくすためだったが、その後そのリズムを楽しむようになった)、2024年ワールドシリーズ第5戦以来となるコールの1球目は95.9マイル(約154キロ)を計測し、チャンドラー・シンプソンへの見逃しストライクとなった。
マイナーでのリハビリ登板6先発で最速99.6マイル(約160キロ)を計測していたコールは、レイズ戦で98.6マイル(約159キロ)に達し、多投したフォーシームの平均は96.1マイル(約155キロ)だった。変化球への信頼は後からついてくると語った。
序盤のピンチを切り抜け、シンプソンを二塁で牽制アウトにし、ヤンディ・ディアスから三振を奪って一回を終えると、チームメイトと握手を交わしてマウンドを降りた。
「開始2球でリーグ最速の走者を塁に出すのは厳しい」とコールは語った。「しかし、私たちはここ数週間、機動力の阻止に多く取り組んできた。それが一回に実を結び、チームにとって大きなアウトになった」と振り返った。
コールは、セドリック・マリンズの長打になりそうな飛球を捕ったアーロン・ジャッジの二回の素晴らしいキャッチに助けられた。三回と四回でわずか11球しか必要とせず、72球(うちストライク50球)を投げて3四球、2三振で終えた。
「堅実だった。チームに勝機を残し、深いイニングまで投げ、効率的に投球した。いくつか良い配球もあった」とコールは自己分析した。
コールの球数は抑えられているように見えたが、ブーン監督は、この登板が感情的なものであったこともあり、右腕は6回で「限界だ」と感じたと語った。
コールは、六回終了後の降板は「賢明な判断」だったと語った。
「簡単に見えるかもしれないが、重圧のかかる厳しい試合だった」とコールは振り返る。
コールのリハビリは大部分が順調で、後退することなく一連のチェックポイントを通過した。前回3Aスクラントンでの登板で86球を投げた後、マイナーでもう1度登板する予定だったが、翌日シティフィールドに到着。「準備はできている」と伝えた。
チームは反対しなかった。そして、その理由を証明した。コールの先発前に語ったジャッジは、エースの復帰を「待ちわびていた」と語った。
「マウンドに戻りたくてうずうずしていたことは分かっている」とジャッジは語った。「毎試合この通路にいて、若手先発投手を助け、チームメートを助けていた。モチベーションを高め、様々なことについて話し合っていた」とマウンド以外での貢献を見てきた。
リハビリ期間中、就寝前に頭の中で配球をシミュレーションすることが頻繁にあった。肘の準備が整った後、相手打線をどう解体するか戦略を練っていた。現実はその想像通りだった。
「本当に特別な夜だった」とコール。「息子たちは興奮していた。そして当然、高い確率で失点を防いだことがさらに最高のものにした。残念ながら私たちは試合を締めくくることはできなかったが、良い前進だ。次の登板を楽しみにしている」と次戦を見据えた。
