エンゼルスは18日、今オフ最初の大型補強として、オリオールズから右腕グレイソン・ロドリゲスを獲得。対価として左翼手テイラー・ウォードを放出した。
エンゼルスは今オフ、先発と救援の両面で投手補強が最優先。現時点の先発ローテは右腕ホセ・ソリアーノ、左腕の菊池雄星(34)とリード・デトマーズのみだ。26歳のロドリゲスは先発として伸びしろが見込める一方、右肘の骨棘除去術を受け、2025年はシーズンを全休。春季キャンプには間に合う見込みで、球団保有下は2029年まで。エンゼルスにとって、貴重なコスト管理下の先発投手となる。
ウォードは2026年オフにFAとなる見込み。エンゼルスはコーナー外野(左翼と右翼)にマイク・トラウト、ジョー・アデル、ホルヘ・ソレアがそろっており、放出可能と判断された。今後はFAかトレードで本職の中堅手を補強する可能性が高い。一方でチーム内にはブライス・テオドシオ、カイレン・パリス、有望株ランキング7位のネルソン・ラダがいる。
ロドリゲスは2024年に20先発、116回2/3で防御率3.86、130三振、36四球、15本塁打。新人の2023年は23登板、122回で防御率4.35、129三振、42四球、16本塁打だった。
ロドリゲスは2018年ドラフト全体11位でオリオールズに指名され、将来性は十分に示してきた一方で、負傷も少なくない。2024年は広背筋の張りで58日間欠場し、同年の早い時期には右肩の炎症もあった。
エンゼルスは今オフもFAやトレードで先発投手をもう1人加える見込みで、あわせて中堅手、三塁手、場合によっては二塁手の補強にも動く。左打者の獲得も狙っている。左打ちの中堅手トレント・グリシャムがヤンキースのクオリファイング・オファーを受諾して補強対象から外れた。FAのセドリック・マリンズは適材となり得る一方、アスレチックスは18日に左打ち中堅手のJJブレデイをDFA(メジャー40人枠を外れる措置)とした。
ウォードは31歳の今季、は打撃でブレークしたシーズンを終えた。左翼のレギュラーとして157試合に出場し、打率.228、出塁率.317、長打率.475、36本塁打、31二塁打、103打点。
近年はトレードの関心を集めてきたが、外野の層と先発投手の補強ニーズを踏まえ、エンゼルスは今回の移籍を決断した。ウォードは2018年にエンゼルスでメジャーデビューした長年の在籍選手だったが、これで2020年シーズン以前からメジャーに残るメンバーはマイク・トラウトだけになった。
