ハリソン・ベイダーはすでにジャイアンツで活躍している。
アリゾナ州フェニックスのアメリカンファミリーフィールズでアサイーボウルを販売するフードトラック「カクタス・ボウルズ」の経営者モニカ・ゴッドフリーさんに聞いてみれば良い。
25日(日本時間26日)、ジャイアンツがブルワーズに13対12で敗れた試合の四回のことだった。ゴッドフリーさんが客に注文された品を届けていたとき、ベイダーが放った打球初速113.8マイル(約183キロ)の3ランが、レフト後方にあったトラックの上部に着弾した。
「突然『あーーー』という声が聞こえた。みんなが身をかがめていたから、こっちに向かってくると分かった。見たら突然、ドカン!」と、ゴッドフリーさんは言った。
ベイダーの飛距離408フィート(124メートル)の一発は、先月2年契約でジャイアンツに加入してから初めての本塁打だった。そのあまりの強烈な打撃で、トレーラーの前面に残った跡の継ぎ目まで見えるほどだった。
「これはかなりいい出来だ、嘘はつかないよ」と、ベイダーは振り返る。「あれはすごい打撃だった」と、2打数1安打で今春初の本塁打も打った一塁手のブライス・エルドリッジも語った。
ゴッドフリーさんは、当初は球場の別の場所でアサイースタンドを構えていたが、この日に初めてレフト側へ移動するよう指示されたと語った。彼女は大の野球ファンなので、レフト線にホームランが打たれたら狙われるだろうと分かっていたのだ。
「ここは最高の場所。でも、いずれにせよ、この凹みは永遠に残るだろうね」と、ゴッドフリーさん。
ベイダーも「偶然のハプニングだけど、あとで笑って話せるエピソードになるよ」と振り返る。
そして物語は、さらに粋な結末を迎える。ベイダーは実際にCactus Bowlsを訪れ、へこんだ部分に自らサインを書き込んだ。
その下に添えられた一言は。
「SORRY(ごめんね)」
