カブス打線19得点の大暴れ、乱調の今永は早期降板

August 23rd, 2026

カブス19-2マリナーズ】シアトル/T-モバイルパーク、8月23日(日本時間8月24日)

打球を放った瞬間、イアン・ハップは右手にバットを持ったまま確信と共にボールをゆっくりと見送った。打球がT-モバイルパークのポールに当たるのを確認すると、カブスの外野手はバットを置き、ゆっくりとダイヤモンドを回り始めた。

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マリナーズ先発のブライス・ミラーが3者連続で四球を与えた後、ハップが三回に放った満塁本塁打でカブスは一気に試合を動かした。この日のカブスは満塁本塁打を2本記録。9得点を挙げた八回には、ルーキーのペドロ・ラミレスが登板した野手ジョニー・パレダから一発を放った。

カブスが1試合で満塁本塁打を2本放ったのは、少なくとも1910年以降でわずか3度目。過去には2021年9月5日にマット・ダフィーとフランク・シュウィンデル、1987年6月3日にブライアン・デイエットとキース・モアランドが記録している。なお、この日はマイケル・コンフォートピート・クロウ=アームストロングも本塁打を放った。

この日の勝利から見えた3つのポイントを挙げる。

1 ハップの左右別成績

ミラーがハップに投じた球は決して甘くなかった。右腕がカウント1-2から投じたスプリットは内角低めへ落ち、ストライクゾーンのわずか下へ外れた。それでもハップはバットの芯で捉え、本来なら空振りを奪える球を、試合の流れを変える満塁本塁打にした。

この一打は、スイッチヒッターのハップが今季、左打席で見せてきた素晴らしい成績を象徴するものだった。

「左打席では普段通りのシーズンを送っている。三振はこれまでより少し増えているが、それ以外は通常通りだ。左投手に対する数字がキャリア最低水準で、それが全体の成績を押し下げている。左打席では、これまでと変わらない働きをしている」とカブスのクレイグ・カウンセル監督は今週末、語っていた。

実際、ハップはこの日の試合前まで、右投手に対する左打席では398打席で打率.236、出塁率.354、長打率.457、wRC+125を記録。この日の本塁打は右投手から放った今季18本目で、左投手からは4本。一方、左投手に対する右打席では、132打席で打率.158、出塁率.229、長打率.292、wRC+46にとどまっている。

ハップは八回にも、マリナーズの右腕マイケル・ラッカーに左打席で対し、満塁から押し出し四球を選んだ。カブスはこの試合で計9四球を選び、特にミラーは4回1/3を投げ、シカゴ打線に7四球を与えた。

2 今永を早期交代

試合開始直後から、今永昇太は持ち球を思うように操れていなかった。

初回、今永がカウント2-2から得意のスプリットを投じると、ランディ・アロザレーナが左翼席へ先頭打者本塁打を運んだ。アロザレーナは前日にも、先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打を放っていた。この一発が、今永にとって苦しい登板の始まりとなった。

今永は三回に入って14人の打者と対戦した時点で球数が72球に達し、カウンセル監督は救援陣への継投を決断した。今永は5安打、2四球で2失点(自責点1)。スタットキャストによると、今季平均と比べた球速がフォーシームで1.1マイル(約1.8キロ)、スプリットで1.4マイル(約2.3キロ)、スイーパーで1.8マイル(約2.9キロ)低下していた。

3 シバーレが中盤をつなぐ

今永の早期降板を受け、カウンセル監督は試合中盤をつなぐ役割をアーロン・シバーレに託した。右腕は、この役割を前向きに受け入れている。

シバーレは49球で4回を無失点に抑え、許した安打はわずか1本。カブス打線が十分な時間をかけて得点を積み重ね、大勝へつなげるための余裕を作ることができた。

メジャー8年間で通算166試合に登板しているシバーレだが、救援登板はわずか15試合。そのうち14試合は、2025年と2026年にカブスで記録したものだ。今季はロングリリーフとして9試合、20イニングを投げ、防御率1.80を記録している。